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スコットランド若者議会が「マニフェスト」特設ページを開設

 私もアドバイザーとして関わっている「広げよう!子どもの権利条約キャンペーン」では、6月15日、「きいてよ!私たちの声~子どもの権利に関する基本法実現に向けて~」と題する院内集会を開催しました。その報告がキャンペーンのウェブサイトにアップされていますので、ご覧ください。

 院内集会には国会議員14人が出席し、子どもたちとのグループワークにも参加しました。子どもたち自身の声を聴く重要性について、議員や行政関係者の意識をさらに高めていくことにつながればよいと思います。

 スコットランド(英国)では、14~25歳の若者から構成される民間団体「スコットランド若者議会」Scottish Youth Parliament: SYP)が、この点で重要な役割を果たしています。Facebookで何度か紹介してきましたが、同じく民間団体であり14歳未満の子どもが参加する「子ども議会」Children's Parliament)とともに、首相をはじめとする閣僚と年1回の定例会合を持っているほか(2017年4月7日付2018年4月7日付投稿参照)、2018年11月にはスコットランド議会と合意書を交わし、パートナーシップの向上を図っていくとしています。

 そのスコットランド若者議会は、6月17日、「スコットランドの若者より」From Scotland's Young People)と題する特設ページを立ち上げました。


 同団体では昨年(2020年)5月から10月にかけて「スコットランド若者議会マニフェスト(2021~26年)」に関する協議(12~25歳の子ども・若者が対象)を行ない、主要な結果を同年11月に発表しています(PDF)。

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 今回の特設ページは、そのフォローアップのために開設されたものです。次のようなトピックについて、若者たちの意見や要求が掲載されています。

-COVID-19(新型コロナウイルス感染症)
-文化・メディア
-教育・生涯学習
-平等・人権
-対外問題・英国・国際関係
-健康・ウェルビーイング
-職業・経済・公正な仕事
-司法
-社会保障
-スポーツ・余暇
-交通・環境・地方問題

 スコットランドでは今年5月に議会選が実施され、与党・スコットランド国民党(SNP)が4期連続で第1党となりました。スコットランド議会議員の任期は5年ですので、若者議会のマニフェストもそれに応じた期間設定になっています。今後5年間でどのぐらい子ども・若者の権利保障が進展するのか、引き続き注目していきたいと思います。

※なお、3月16日に可決された「国連・子どもの権利条約(編入)(スコットランド)法」について英国政府が申し立てた最高裁判所への照会については、6月28日~29日に審理が行なわれました。最高裁の判断がいつ出るかは、現時点では不明です。詳しくは、子ども関連のNGOの連合体である Together解説と報告(第1日第2日)を参照。

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