見出し画像

ドラマ「霊媒探偵・城塚翡翠」「invert 城塚翡翠 倒叙集」

(ネタバレあり)

妻はミステリーが大好きです。学生時代にアガサ・クリスティのほとんどの小説を読んだそうですし、一番好きな映画「The Silence of the Lambs」にも多少推理のネタが含まれています。僕が名探偵コナンのアニメを第一話から観始めたきっかけも、妻が勧めてくれたというわけです。三人の容疑者の中で、だれが白か誰が黒か、名探偵コナンを観ながら推理することが僕たちの日常になっています。

それで、一人でドラマ「霊媒探偵・城塚翡翠」を数話観たら、すぐに妻に提案して、一緒にこのミステリードラマを観始めました。妻がドラマを選ぶ基準と言ったら、大抵俳優次第ですが、ミステリーはその基準からは外れます。

「城塚翡翠」シリーズの原作は小説です。今もまだ連載中らしいですが、色んな賞を取って、ドラマ化されたり漫画化されたりしました。ドラマの「城塚翡翠」の女優の清原果耶は、二年前に朝ドラの主役を務めたことがあって、結構人気があるみたいです。でも、前に一度も彼女のドラマを観たことがなかったので、「霊媒探偵・城塚翡翠」が初めてです。清原果耶の役の美人という設定に文句はないですが、彼女がそんなに賢いようには見えなく、吉川愛や橋本愛のほうがもっと適切な女優だ、と妻は思っているようです。

ミステリードラマの醍醐味と言えば、視聴者がストーリーに従って犯人を推理することです。ずるい僕は、我慢できなくて、このドラマを妻と一緒に最初から観なおす前に、すでに自分で結末まで観てしまいました。でも、「城塚翡翠」はどんでん返しで有名なので、僕が二回目に鑑賞する時に、伏線回収だけとして観るのも楽しかったです。

「霊媒探偵・城塚翡翠」の五話は「透明な悪魔」という犯罪者のことを中心にして、「invert 城塚翡翠 倒叙集」は「古畑任三郎」のような倒叙の形式で四つの事件を描いています。どちらでも、城塚翡翠が希代の推理力や洞察力で、元々証拠がない状況でも、罠をかけたりして、犯人を追い詰めて白状させることができます。推理過程を観たら、すっきりした気持ちになります。わざと演技をして、容疑者と親しくなって、相手の破綻を見破ることもこの作品の面白さです。

ケチをつけるとしたら、城塚翡翠の設定が強すぎると思います。たまに助手の千和崎真の前で弱い一面を表しますが、推理力と言ったら、だれもが城塚翡翠にかないません。「invert 城塚翡翠 倒叙集」の最終話で、刑務所の檻に囲まれている「透明な悪魔」が再登場して、城塚翡翠がもう一度彼に会うことが予想外ですが、「透明な悪魔」が「The Silence of the Lambs」の「Dr. Hannibal Lecter」のよう話の展開ではなく、事件解決の助けになることはありませんでした。これから先のストーリーでは、もっと城塚翡翠の弱みを掴んだり、城塚翡翠の推理力と互角に戦えたりする悪役を期待しています。

ドラマの音楽は見事です。調べたら、担当していた「Justin Frieden」という作曲家は、東京とLAを拠点にして、アメリカのドラマや映画に曲を提供した履歴もあります。ドラマの中で、緊張感がある音楽から、軽やかなメロディーまで、それぞれのシーンの雰囲気に合っていると思います。正直、ドラマの主題歌、福山雅治の「妖」より、僕はJustin Frieden(@just.n.peace)の音楽の方にもっとのめり込んでいます。

城塚翡翠が過去にどんな事件を経て、今の模様になっているか、今はまだわかっていません。そして、本当に霊媒力ゼロか、それとも推理力以外に何か特別な霊媒能力があるか、気になっています。ドラマを観てからいつか原作を読みたい作品が、また一つ増えました。

ところで、映像作品を観てから小説を読んだら、俳優の顔を想像しながら文字を読むことは、皆も同じでしょうか?

#ドラマ感想文
#ドラマ鑑賞
#城塚翡翠

この記事が参加している募集

ドラマ感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?