見出し画像

死んでもいい。でもまだ死にたくないと思えた。

幼い頃から音楽やリズムが
大好きだったわたし。

小学生になって、
テレビに出てる歌ってる人を見て

音楽がもっと好きになった。

父親が家や車で流す、
懐メロや70年代80年代の音楽

オールディーズな洋楽、たくさんの音楽が

私の気付かないうちにそこにあった。



中学生になって、
思春期とか言いようのない孤独とか

そんな気持ちと戦う私のそばにも
音楽があった。

アイドル、ロック、女性シンガー、rap、etc...

明るい気持ちにさせてくれたり、
孤独な感情と戦う私に

寄り添うような気持ちで音楽はそばにいた。

高校生になって、
忘れたくない一瞬一瞬の青春の

そばに必ず音楽があった。

ロック、インディーズ、レゲエ、
ダンスミュージック、R&B、洋楽etc...

誰かを好きになった時、
一生懸命に頑張った時、

騒いで盛り上がった時、
失恋した時、踊っていた時

それまで生きてきた中で一番、
私のそばにいた音楽があった。

大人になって、
音楽をして生きると決めた私のそばには

それまでとは違う新しい音楽があった。

K-POP、アイドル、洋楽etc...

今まで触れてこなかった音楽に触れて、
吸収して、表現してみて、

とにかくそんな自分が
楽しくてしかたなかった。

言いようのない孤独や
未来の不安を抱えていても

音楽がそばにいれば生きていけた。

病気になって、
それまでやっていたこと、夢、道、

一旦諦めなきゃいけなかった時。

私から音楽は消えた。

それまで生きてきて、
ずーっとずーっとそばにいてくれた

音楽が、一瞬消えてしまった。


自分でいっぱいいっぱいで、
これからどうやって

私は生きていこうか。

そんな日々が数年続く中で、
だんだんと形を変えて

私のそばに音楽が戻ってきた。


だけど、音楽への嫉妬とか未練が強くて

いつのまにか昔のように
純粋に楽しめなくなっていた。

幼い頃からずーっとずーっと
そばにいてくれた音楽が

楽しくない。




そのことが私の中でどこかどうしても

つっかえていた。

大好きだから。捨てることはできない。

形を変えても、満足ができない。

そばにいてくれた安心感や
強くなれたその支えが

なくなっても生きていけるって思えた。


本当に、生きていけるんだろうとは思う。


だけど、そばにいないことがどうも

私の心の中にぽっかり穴をあけるような、
そんな感覚が

ずっと続いていた。


私は、音楽をどうしたいのか。
音楽とどうなりたいのか。


考えても考えても、
答えはずーっと出ないままで。


そんな中で、youtubeで見かけた

あの頃の私がよく聴いた音楽たちの
リテイク作品。

そして、TikTok発のアーティストの作品。



私が生まれてから今日までの
音楽史を見たような感覚になった。


それを見ていて私は、

「ああ私は、生まれてからこんなにたくさんの種類のこんなにたくさんの作品の音楽に触れてきたんだ。」

「やっぱりいつでも私のそばには音楽がいてくれたんだな」

そんなふうに感じられて。


その時、
わけもわからずものすごく幸せで
満たされた気持ちになって。

涙が止まらなかった。

ずーっとずーっと私のそばにいたんだな。

離れなくてもいいんだ。離れてもいいんだ。

どうにかしたくなってもいいんだ。
どうにかできなくてもいいんだ。

ただ、そこにいてくれる存在なんだ。

そう思ったらなんかもう満足で、
そんな自分が幸せに思えて

幸福感でもう、



死んでもいいと思った。




だけど、死にたくないって思った。

もっとたくさんの新しい音楽に触れたいし、
見たいし聴きたい。

もう後悔ないくらい幸せだけど、
死にたくないな〜って思った。

私の中でやっと昇華しそうなんだなって。

私は音楽とこれからどう向き合っていくのか。

それを自由にしてあげられる気がする。

捨ててもいい捨てなくてもいい

そばにいてもいい離れてもいい

やってもいいやらなくてもいい


愛が消えることが怖かった。
情熱が消えることが怖かった。



でも、消えないって知った。

だからこれからもそばにいてほしいと
願ってる私がいる。

でもきっとそばにいてほしいなんて
願わなくても

音楽はただそこにそっと居てくれるんだろうな。

今はそんな風に思える。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?