YoutubeのM&A(買収)を検討してみる

M&Aやスモールビジネスに関心がある方は、一度はyoutubeの事業やM&A案件(主に買収)を検討したことがあるのではないでしょうか。何を隠そう、私もそのひとりです。今回、実際に私自身がyoutubeのM&A(買収)をするつもりでyoutube事業について検討を進めたいと思います。

早速ではございますが、以下の問いに従って、実際に検討していきたいと思います。

  • youtubeのM&A(買収)を検討するにはどのような方法があるのか?

  • そもそもyoutubeのM&A(買収)って何を対象とした取引なのか?

  • 相場感はいくらなのか?

  • どのような売却案件が多いのか?

  • どのようなリスクが存在するのか?

  • youtubeのビジネスモデルはどのようなものなのか?

  • どのようにアカウントを引き継ぐのか?

  • 動画制作のプロセスは?

  • 想定される運用コストはいくらか?

  • アカウント買収に係る費用はどのような項目があるか?

  • youtubeマーケットはどのような状況なのか?

  • 個人的にどのような状態のyoutubeチャンネルを買収するか?

youtubeのM&Aを検討するにはどのような方法があるのか?

ざっくりと詳細な説明を省いて、下記のようなサイトから検索して確認できます。そして、それぞれのプラットフォーム上で、買収に関する取引を進められるようです。

https://sitestock.jp/

上記以外にも無数にサイトが存在しますので、「youtube ma サイト」なんかで検索すると良いかと思います(本記事の主旨とは異なるため詳細割愛)。

そもそもyoutubeのM&A(買収)って何を対象とした取引なのか?

稀に、youtubeチャンネルを運営した会社の株式譲渡や事業譲渡があるようですが、基本的にはyoutubeチャンネル(アカウント)そのものの売買になるようです。そこで、気になるのがyoutubeはそもそもアカウントの売買を禁止していないのか?

結論として、現時点では特段の制約は無いようです(youtubeのヘルプを見てください。所有者・管理者の変更、別のアカウントに移行する方法などが記載されています)。

相場感はいくらなのか?

一般的には月次収益(対象チャンネルに紐づく運営コストや制作費用を差し引いて残った利益)の12~24か月が相場となるようです。直近では月次収益の半年分での売却もあるようなので、チャンネルの内容によっては多少のぶれはあるようです。ただし、一般的な相場はこの程度なので、大きくブレている案件と鉢合わせた際には要注意です(ネガティブな意味もありますがポジティブな意味合いでも要注意です)。

また、規模感で言うと、1万未満の登録者数の場合は、10~30万円ほどで売却可能で、1万人越え、かつ、収益が安定している場合は50~1,000万円ほどで売買が行われているようです。

どのような売却案件が多いのか?

売却案件で多いジャンルは以下の通りです。
切り抜き系、読み物系、解説系。

youtube事業の買収にあたり、どのようなリスクがあるのか?

現時点で思い当たるものをリストアップしました。

法的リスク
・二次的著作物やその他権利関係の有無
・著作権を侵害している動画がないか
・Googleガイドラインに違反していないか

ビジネスリスク
・アカウント譲渡する前にお金を持ち逃げ
・買収後、運営ができない
・買収後、売上が減少する
・売主側が収益実態を偽る
・売主側がアカウント情報をリーク(乗っ取り等)
・一定の収益獲得後、リセールできない
・事業が伸ばせない
・回収できないほどの高値で買収してしまう

どのようにアカウントを引き継ぐのか?

以下の通りのようです。手続き自体はそこまで難しくないようですね。

アカウントの引継ぎ

  1. 招待されたメールアドレス宛に「オーナー権限の共有に招待されました」というメールが届いたら、メール内の「招待に応じる」を選択

  2. チャンネルのオーナーとして招待に応じるかの確認画面が表示されたら「承認」ボタンを選択

  3. 承認され、オーナー権限が与えられれば、アカウントの画面で「権限を管理」を選択(この際、ログイン画面が表示されたらログイン手続きを行う)

  4. 譲渡元のアカウントと譲渡されたアカウントが表示されますが、7日以上経過しないと譲渡されたアカウントのメインオーナになれないため、要注意。

  5. 7日経過したら、譲渡されたアカウントの権限を「メインのオーナー」に変更

  6. プライマリオーナーに関する注意画面が表示され、問題がなければ「譲渡」を選択(元のアカウントをオーナーから他の権限に変更・削除することも可能。)

アドセンスの登録

  1. 譲渡された側がyoutube studioにログインし「収益受け取り」のページ内にあるAdSenseアカウントの「変更」を選択

  2. ログインなどの本人確認

  3. 「AdSenseにリダイレクトされます」という画面が表示されるので「続行」を選択

  4. アカウントの選択画面が表示されたら、紐づけるアカウントを選択

  5. 「Google AdSenseお申込み」画面が表示されるので、関連付ければ終了

youtubeのビジネスモデルは?

テーマにするほどの内容ではありませんが、シンプルです。
登録者数×再生回数によってチャンネルの収益が決まります。
youtube上で出稿する広告主の単価とチャンネルや動画との組合せによっても広告単価は異なるようです。また、再生時間と視聴時間が長いほど再生あたりの単価も高くなるようです。

平均的には1再生あたり0.05~0.7円です。
概算ですが、10万再生で5,000円、50万再生で25,000円、100万再生で50,000円となりますが、このくらいの再生数になってくると再生単価も上がり10~50万円程度の売上になるという情報もあります。

動画制作のプロセスは?

  1. ライターにネタ出し・ネタ探し(タイトルとサムネワード)を依頼

  2. サムネ作成依頼

  3. ライターにプロット・台本・脚本作成依頼(台本のチェックも含む)

  4. 画像収集(必要であれば)

  5. 動画編集者に動画作成の依頼

  6. 動画内容のチェック(ディレクター)

  7. 動画投稿(投稿時の各種設定を含む)

買収後、想定される運用コストは?

そもそもどのような項目があるのか売却案件(一般に開示されている情報から推測)から確認した処、ディレクター、シナリオライター、動画制作者、サムネイル画像制作という大きな役割分担があるようです。

ここまでわかったらあとはランサーズやその他アウトソーシング系のサイトで相場観を確認してみました(あくまで1ページ目くらいしか確認していないので、一般化は要注意です)。
・動画制作は1本3,000~20,000円
・シナリオ制作は1本5,000~10,000円
・ディレクターは10~30万円(月額)

ディレクターを含めない場合の合計は、8,000~30,000円/本ですね(ディレクターは基本的に買収当事者がやる想定)。

・1週間に1本ならひと月2.4万円~12万円
・1週間に2本なら4.8万円~24万円
・毎日投稿なら24万円~90万円。

上記のイメージで考えると、運用コスト加味しても利益が残るチャンネルの買収であれば検討価値はありそうですね。ここでやや気になるのがディレクターの役割ですね。基本的にはチェックする業務が多そうですが、ディレクターはどのような業務を行っているのでしょうか。

アカウント買収に係る費用はどのような項目があるか?

媒体によって異なりますが、ラッコM&Aの場合は成約額の5%(最低5.5万円税込)とのことです。また、エスクローや契約書自動生成機能も付いているのでなんとなく便利そうな予感がしています(使ったことがないため、すみません)

ということで、300万円の売買金額だと15万円が手数料で発生しますね。買収側としては、300万円+15万円の資金が必要になります。今回は特に資格などは必要ないので、その他費用はないものと考えています。

youtubeのマーケットは成長しているのか?

まったく正式なものではありませんが、どうやら今後も伸びそうですね。飽和する等言われていますが、youtubeや動画広告の市場は伸びそうです。

日本のyoutuber市場は2022年度で約580億円のようですね。このうち、0.01%でもシェア取れたら生活できるレベルの収益は獲得できそうです。

どのようなyoutubeチャンネルを買収するか?

結論としては、以下に掲げる条件を満たしているものを買収できればと考えています。また、具体的な運用方法についても重要かと思うので、それは別途調査をしていこうと思います。初期的なリサーチは一旦これにて終了とします。次回はyoutubeの運用や各種KPIの設定について考えていこうと思います。

  • 今後も伸ばせそうなジャンル

  • 属人性が低い

  • 運営後、追うべきKPIが明確

  • 想定取引額が300万円以下の案件(私のできる金額で決めています)

  • 最悪のケースを想定し、リセールが効くチャンネルであること

  • 相場より安い価格で買収できるか

  • 運営ノウハウも引き継げるか

  • 現状の投稿頻度が少ない

  • 規約違反していない

以上。







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