見出し画像

#66 「穴前の球」とはすなわち・・・

図1のような穴前の球・・・
穴前なのだから入れること自体はとても簡単。でも簡単に撞くと大きな失敗に繋がることも度々・・・

図1:穴前の球とは?

失敗の主な原因は
・厚みを正しく取っていない
・的球のどちら側当てるかの選択ミス(全厚や右振り・左振り)
・押し引きや捻り前提で手球コントロールを考えている
といった所でしょうか・・・

穴前の球って

「厚みと当てる向きを自由選択できる球」

なんだと思うんですよね。※もちろん的球・手球の位置等で選択幅は変わる
下の図2のとおり、全厚に当てようが左右どちらに当てようが、ポケット幅の範囲なら入ります。もちろん厚みもいくらでも変えることが可能です。
※何なら、ポケット角の形状や的球の位置によってはレールカットのラインイメージより奥に向かう(ポケットの角に向かう方向)厚みもありえる。

図2:穴前の球は「厚みと当てる向きの選択肢」を持っている

ワタクシ穴前の球について尋ねられた時は、まずこの例えを伝えるようにしています・・・

「穴前の球=大富豪(大貧民?)のジョーカー」

だと・・・
大富豪のジョーカーって最強かつ他の絵柄・数字としても自由に使えるチートです。なので、場と手札を読んで有効に切ればゲームを有利に運ぶことができます。半面、何も考えずに使ったら効力も薄く更にルール違反の切り方をしたらとたんに負けてしまうという諸刃の剣です。

その意味を球に置き換えると
・最も入れ自体のミスが少ない(ほぼ発生しない)球
・厚みや当てる向きがいくらでも自由に選択できる球
・手球コントロールに最大限の割り当てができる球
・適当な厚みや加減、撞点等で入れてしまうと手球コントロールに大きなミスが発生して途端に取り切りが難しくなる球
といった感じになるかなと思っています。

穴前良くある一例として下の図3です。
8番→9番へ真っすぐに寄せれば取り切れる配置。

★図3の左:穴前の球をポケット真ん中に入れて、手球の捻りで合わせにいったケース。(ポケットに入れるイメージがセンターショット等と同じような真ん中に入れる見方になっている)
☆図3の右:穴前の球をポケット右へ入れて、自然な手球のラインと転がりで出すケース。(ポケットに入れるイメージが短レールカットと同じような見方にしている)

どちらも同じような位置に出て9番が取れたら「正解」なのかもしれませんが・・・
的球に厚く手球の捻りが多くなるほど、分離ラインがずれたり力加減が難しくなります。また新ラシャコンディションだったりすると手球が滑って想定外の動きとポジションになるケースもあり得ます。
一方は自然回転で厚みと力加減だけに絞ってシンプルに撞けますし、手球の挙動やラインも読み易いはずです。

図3:穴前の球の使い方の一例

とりあえず穴前の球がきたら・・・
「まずは穴の真上から覗いて確認し、選択できる入れの厚みや手球のコースを色々考えてみよう!」
を、慣れるまではしっかりルーティンに組み込むことをお勧めしておきます。


余談ですが・・・

「大富豪」と「大貧民」ってどちらの呼び方が一般的なのでしょう?←地域差なんですかね??


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?