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会席料理の内容

会席料理は和食のコース料理です。とお伝えしましたね(^ ^)

ここでは一般的な料理の順番と内容を説明します。


先附(さきづけ) 
居酒屋さんでいう[お通し]のようなもので、季節のもの(旬のもの)をひと口ふた口で食べきれるような量の前菜です。


八寸(はっすん) 
季節のものを何種類か盛り合わせている前菜。ひと口で食べ切れるサイズのものが何種類か乗っています。

なぜ八寸という名前かというと、昔の長さの単位に[寸]という単位がありました。一寸が3.3cmなので、八寸は3.3cm×8=26.4となります。
昔は一辺が八寸(26.4cm)ほどある大きな器に盛り付けていた事から、今も前菜の盛り合わせは「八寸」といいます。(八寸と言わず前菜と言う店もありますよ)


お造り(おつくり) 
お刺身のことです。
向付(むこうづけ)と言ったり、向付が変形してお向(おむこう)と言ったりもします。
お造りも旬のものや、その地域の特産などを盛り込みます。


椀物(わんもの)
和食の醍醐味、お出汁を味わって頂くお料理。
基本的にはお澄まし(クリアスープ)で繊細なお出汁の風味を楽しんで頂きます。
お椀物(おわんもの)と言ったり、お吸物(おすいもの)と言ったりします。
小さいサイズのものは、小吸物(こずいもの)と言ったりもします。

ちなみに、茶碗蒸しは蒸し物として出される事もありますが、吸い物として出される事もあるんですよ!

茶碗蒸しはひと匙ひと匙すくって食べても良いのですが、ぐるぐると卵をかき混ぜてそれを飲んで頂く!という食べ方でもOKなんですよー
(^ ^)b


焼物(やきもの) 
季節の魚を焼いたお料理。
基本的には魚ですが、春にはタケノコを焼いたり、魚ではなくお肉を出すお店もあります。

タケノコやアユ、、アユは若鮎や子持ち鮎もいますし、松茸の焼き物や京都はハモを炭火で軽く炙る食べ方もありますねぇ♡
サワラやカマスやノドグロ、フグ、アマダイなどなど、、そのお店によって切り方や焼き方、器にどのように盛り付けるか、、、全く違うので見ていて楽しいですよ!



煮物(にもの) 
季節のものを煮たお料理。
炊合せ(たきあわせ)と言ったりもします。(炊き合わせはそれぞれ別々に炊いた(煮た)ものを合わせて盛り付けるので[炊き合わせ]と言います。)
煮物の代わりに、小さなお鍋を出すお店もあります。


揚げ物(あげもの) 
季節のものを油で揚げて盛り合わせたお料理。
油物(あぶらもの)と言ったりもします。油物が省略されて[油(あぶら)]と言う時もあります。(しかしこれは従業員の間で使うことが多い呼び方です。)
揚げ物は天ぷらが一般的ですのでそのまま[天ぷら]と言うお店もあります。


酢の物(すのもの) 
季節のものを合わせ酢で味付けしたお料理。
お酢を使ったり柑橘類の果汁で味付けしたりもします。
酢の物で口の中をさっぱりとして頂き、[お食事]となります。


お食事(おしょくじ) 
ご飯・留め椀・香の物で[お食事(おしょくじ)]です。この三つでワンセット。
ここにほうじ茶がついて四点セットが基本ですが、ほうじ茶はあとに出す場合もあるので、ご飯・留め椀・香の物の三つは必ずセットでお出しします。

ご飯(ごはん) 
ご飯は白ご飯だったり、炊き込みご飯だったり、雑炊だったりしますが[お米]を〆でお出しします。

留め椀(とめわん) 
留め椀(とめわん)は赤出汁(あかだし)とも言います。赤味噌を使ったお味噌汁です。
会席料理にはこの赤味噌の酸っぱくて濃い味が〆に合っているとされます。
これでお料理は留めです。という意味で[留め椀]と言います。

香の物(こうのもの)
香の物(こうのもの)はお漬物の事です。
お店で漬けたものを出すお店と、京都にはお漬け物屋さんもたくさんありますので、そちらから仕入れて出されるお店とさまざまです。
こちらも地域特産のお漬け物を出されたりします。


水物(みずもの)
デザートの事です。
みずみずしい果物を出していた事か
[水物(みずもの)]と言っています。
和菓子などを出す場合は[水菓子(みずがし)]と言ったりもします。

水物のあとにお抹茶と共にお水菓子が出されるお店もありますよ。

以上が基本的な会席料理だと思います。

このその他に、強肴(しいざかな)、台の物(だいのもの)、お凌ぎ(おしのぎ)などが組み込まれる時があります。
蒸し物が入るお店もあります。

それらも説明していきましょうー


強肴(しいざかな) 
揚げ物や焼き物とは別の食材で揚げたり焼いたりしたお料理。
実際は揚げ物だったり焼き物だったりするのですが、名前を変えてお出ししています。
焼き物はお魚で、強肴の時にお肉料理を出す場合もあります。


台の物(だいのもの) 
強肴と意味合いは同じです。
台物(だいもの、だいもん)と言ったりもします。高足の台のような器に盛り付けていた事から台の物というようになったそうです。
台の物でお鍋料理が出たりする場合があります。


お凌ぎ(おしのぎ) 
ちょっとした箸休め的なお口直しをして頂くようなお料理。
先附のように少量で、二口三口(ふたくちみくち)で食べ切れるものが多いです。


以上、ごくごく一般的な料理順番と内容を説明しました。


お店によって順番が違ったり、出さない料理があったりと様々ですので、だいたいこの様な流れだと覚えてください。


余談ですが、わたしは料理人の板さんって職人であり芸術家で、エンターテイナーだと思うんですよね!! 

 どの食材をどのように料理するか。
そしてどの器にどのように盛り付けるか!
器の美しさや盛り付けの美しさを楽しむのも会席料理の醍醐味だと思います♡♡

割烹などでカウンター越しに料理を作る姿が見える場合は演出も必要ですし、お客様とお話するための話術や知識も必要で、、、、
本当にすごいなぁーーと思っています!、

知識量がすごい!!
個人店だとビジネスマンでもある!
すごいなぁーーー。。!!!


わたしも仲居を始めて10年めのペーペーですが、若い板場さんとかが入るとどんな風に成長していくのかなぁーーーーと楽しみに見ています。

職人であり芸術家でエンターテイナー!!!色んな事を吸収して成長して欲しいですねー(^-^)


もちろん若い仲居さんもねーーー
楽しいよーー!仲居さんって♡(*^o^*)



長くなりました!

では今回はこの辺で♡

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