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ひとりごと

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2015年3月の記事一覧

いつもより少し早く目が覚めた。彼女はまだすやすやと横で眠っている。朝が弱い人間にとって、何となく早起きしてしまうとちょっと特別な日になる。少しだけ丁寧に髪をセットして、行きがけにベッドに目を向ける。遠くから彼女の寝顔を確認した後、ドアをそっと閉め、僕はゆっくり階段を降りていった。

いびきの様な鈍い音を立てながら、電車はいつも通り動いている。あの男は夕食を食べて、それから嵐のように出て行った。電車に揺られているうちにそんなことを思い出した。

地下鉄の駅をゆっくりと歩いていると、じんわりとした身体の重さが、とても曖昧に感じられる。少しだけ、疲労が侵食する実感が湧いてきたけれど、それもきっと眠ったらまた忘れてしまうのだろう。