無言実行

大学の頃だったか、新年の挨拶をFacebookに書いたとき その年の抱負として「無言実行」を掲げた。そんな言葉ないのだが、口に出して言うのでなく、言わずに実行するという。秘めた熱とでもいうか、しょうもない格好つけだ。


久々に自分の実力を正面からみて、「ああ、もっと頑張らないと。向き合わないと。時間をかけないと。」って思った。

そう思ったのは、こないだの本番の映像を見たから。
雰囲気や空気感だけで曲を片付けている自分がいて、その作品だけでなく、声そのものに向き合えていない事を恥ずかしく思った。
プログラムの始まりは「信長貴富:歌うためには」で、その中の“醒めなければならぬ”という歌詞がこんなにも突き刺さっているのは、偶然じゃないと思う。

寺山修司の詩は、きっとそんな事を指している訳じゃないのだけど、いま自分にとっては本当に価値のあるものだったと思う。

醒めた今、何をするのか。
何もしないでは、今までと変わらない。
かわらねば。いや、、、変わるぞ。



見るためには 聴かねばならぬ
聴くためには さわらねばならぬ
知るためには 歌わねばならぬ
たとえ世界が どんなに難しい調べだとしても
歌うためには まず 醒めなければならぬ

詩:寺山修司

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