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山鹿豊前街道絵巻(九)・・・OLD FRIENDS

 今回は『山鹿豊前街道絵巻』の番外編となるが、豊前街道(熊本県山鹿市)のメインストリートから、菊池川の対岸(南岸)にある鯉釣りポイントでの出来事をご紹介したい。

 或る日、男性二人と遭遇した。釣れた瞬間の撮影許可をもらい、待っていると、10分も経たぬ内に、柔らかめの竿が弓形に撓った。

 結構大物の鯉のようだ。仕掛けは、所謂『爆弾釣り』と言って、十数本の針を粘土状の餌で包み込むタイプ。川底にその団子状の餌(爆弾)を投げ込み、鯉が食い付くというものだ。

 何度かリールの道糸が逆回転したが、ようやく手元に無事に釣り上がった。60センチ(4kg超)ほどはあろうか、釣り人の表情が鬼の首を取ったかのようだ。

 もう一人の男性は、椅子に腰掛けて見ているだけだが、自分が釣り上げたように喜んでいる。幼友達と言っていたが、まさしく、サイモン&ガーファンクルの『OLD FRIENDS』。

 筆者にも『OLD FRIENDS』は数人いるものの、このように趣味を同じくして、語り合える旧友はなかなかいない。皆、現役にて多忙なこともあるが。

 特に、世界的な伝染病で社会全体が隔離状態となれば、なかなか思ったように、好きな趣味からも遠ざかり、籠り気味となってしまう。

 また数分後に、やや小ぶりだが二匹目が釣れた。そこで二人は大満足。にわかに帰る準備に取り掛かったようなので、挨拶をして別れたのだった。

 ここは、整備されたアスファルトの駐車場があり、時折、目前でミサゴの見事なダイブと鯉の捕獲シーンを見ることができる、絶好の場所でもある。

小ぶりの二匹目
ニゴイをゲットしたミサゴ
この鯉釣りポイントから撮影したもの

サポート、心より感謝申し上げます。これからも精進しますので、ご支援、ご協力のほどよろしくお願いいたします。