Research 01 * 50:50ポリシー
2018年8月の「中堅女性作曲家サミット」からはじまった私たち。膨大な日々のやり取りの中から抜粋します。今回は9月2日に行われたパネル・ディスカッションに関するもの。
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ーー牛島 中堅女性作曲家サミットvol.2の書き起こしにあった、「自分を客観視できる女性作曲家が少なくて50:50になっても継続できるか心配」っていうアートディレクターのコメント、ショックだった・・!
ーー森下 ああ、ゆきちか書簡でも書いたやつね。
客観的な視点を持ちにくい女性(アーティスト)が意外と多くって、それだと(芸術祭などで出品作家の男女比が50:50に均されてから)一発目はいいんだけど、継続していくときの力っていうのは弱まるのかなっていうのもあり...。
※牛島がショックを受けたという発言。かっこ内は編者による補足。
ーー森下 若手支援を何年もやられてきた方だし、現場の実感としてはああいう感じなんだなあと思った。
わたしはね、継続の不安があっても、無理やりこじ開けない限り女性が希望をもって続けていく道が示されることはないと思うから、5年なら5年と決めて50:50を実行するのは良いと思ってるの。
女性に切れ者が少ないんじゃなくて、切れ者になることを自分に許せる状況にいない人がほとんど、って感じだと思うんよな〜。
ーー牛島 賛同する。継続のこと考えたらはじめの一歩もできないよね。まずは一歩出ないと何も始まらないって思う。
>切れ者になることを許せない
なるほど・・・!サミットでもみんな相当抑えて話していたよね(特にこのジャンルは立場を言語化しづらいし、言葉で定義しても絶対漏れがあるしなぁ。美術と同じようには行かない気がする)
ーー森下 ああほんと?ここ数日あいトレの見てたりEGSAの方たちと話してても、音楽は美術の状況とどこか違う気がするんだけど、言葉にできるほどはっきりわからないんだよね〜!
ーー渡辺愛 美術との違いは
・市場が違う
・研究実績が違う
この二つかなって思ってる。
ーー森下 おお愛さんなるほど!
ーー渡辺愛 市場は、大雑把に言うと草間彌生とか村上隆レベルに自分のコンテンツで稼げる人は音楽家(特に作曲家)には居ない、みたいなこと(ただ美術界も所謂「稼いでる人」と「権威」って微妙に違うところもあると思う、世界レベルで言ったら平山郁夫誰それ?って感じだろうし)
研究実績は、女性美術家の研究・美術と女性の研究の方が音楽よりずっと進んでるってところ(それでも吉良さんに言わせたら、とんでもない、無いに等しいですよ!って言うかもしれない...じゃあ音楽はマイナス以下ですねっていう...)。研究があるというのは語れる言葉を持てるということだから。
ーー森下 「市場が違う」っていうのは、権威とかコネとか、内部政治力的なもの以外でビジネスを構築する土台がまだないっていうこと?
ーー渡辺愛 でも音楽でこの土台を作るのは無理だと思う、私感ですけど。20世紀以降ビジネス構築なんてできてないじゃん、音楽界。
ーー森下 うわおーー!「クラシック(含むclassical contemporary music)」っていうことだよね。。。
ーー渡辺愛 そうそう。EDMとかはしらないww
ーー森下 EDM www 全然違うね確かにそっちはww
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