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わが子のネフローゼ症候群の治療について①

息子は2歳になってすぐネフローゼ症候群と診断されました。初発時、ステロイド減量前に尿タンパクが増えるという(先生いわく)めずらしい経過を辿ったので記録しておきたいと思います。今回は治療開始から薬の増量まで。

初発のネフローゼ症候群の標準治療について

ネフローゼ症候群はいくつか分類がありますが、小児のネフローゼ症候群は基本的には微小変化型でステロイド反応性と考えられるため、腎生検をせずにステロイド投与を始めることが多いようです。初発の場合の標準療法は以下のようにステロイド(プレドニゾロン)の毎日投与→ステロイドの一日おき投与となっています。

毎日投与:1日につき、60 mg/m2(体表面積当たり)または 2.0 mg/kg(体重あたり)を3回にわけて4週間毎日投与する(最大 60 mg/日)。

一日おき投与:1日につき、40 mg/m2(体表面積当たり)または 1.3 mg/kg(体重あたり)を朝1 回 1日おきに 4 週間投与する(最大 40 mg/日)。

ちなみに体重あたり、体表面積あたりの計算は実際の子どもの体重や体表面積ではなく、その月齢の標準的な体重、体表面積を使うそうです。ネフローゼ症候群だとむくみで体重が増えているからだそうですが、痩せてる子だったら大丈夫なのか…

うちの子の場合は、毎日投与では体重あたりのほうで計算して投与が開始されました。一日3回投与です。はじめは点滴で、一週間くらいしてむくみがおさまったところで内服になりました。病院によるかもしれませんが、ステロイドは胃が荒れるそうで、胃薬(ガスターでした)も一緒に投与されていました。

寛解!

投与から3日くらいはあまりむくみがとれず、本当に効くのかな…ステロイド抵抗性だったらと心配していましたが(泣いてることが多かったから?)、4日目辺りからむくみがとれてきてすっきりしてきました。先生いわく、5日目あたりから利尿期になり、いままで溜め込んでいた水分が尿として一気に出てくるとのことでした。実際に毎日尿量を計っていましたが、200mlくらいしかなかった尿が一気に700ml以上まで急上昇!おむつがぱんぱんw寛解前に目に見えるむくみはなくなっていた気がします。抱っこしても軽くなったのがわかりました。

ネフローゼ症候群では完全寛解の定義が以下の通りになります。クレアチニン比は尿の濃さを補正するための方法だそうです(濃い尿なら蛋白の濃度も濃くなるはずだよねということを補正する)。

完全寛解
早朝尿蛋白陰性を 3 日連続して示すもの
または
早朝尿で尿蛋白クレアチニン比 0.2 g/gCr 未満を 3 日連続して示すもの

投与開始8日目で尿蛋白は陰性に、10日目に寛解となりました。寛解と聞いてそれはそれは嬉しかったです!ネフローゼ症候群ガイドラインのフロー図でもまずはステロイドに反応するかどうかが出発になります。ステロイド抵抗性の場合は早いうちに透析になる可能性もそれなりにあるということで本当に心配していました。見た目ではむくみも取れて明らかに回復していることはわかりましたが、数値として出てくると本当に効いたんだなと嬉しくなりました。

再発のきざし?

退院の話が出だした投与20日目頃、先生からやはり退院は難しいかも…というお話が。なんと投与15日目あたりから尿タンパクが徐々に増えてきているとのこと。増えてきたとはいえ、その段階では陰性が±になった程度で、まったく再発の定義は満たしていませんでした。

再発
試験紙法で早朝尿蛋白 3+以上を 3 日連続して示すもの

また、一度寛解しているので、ステロイド抵抗性でもないし、減量途中でもないのでステロイド依存性とも少し違うとのこと。。。完全に宙ぶらりん!先生も見たことがないわけでもないけど、珍しいよねとおっしゃっていました。

それでも尿蛋白クレアチニン比は徐々に上がってきていました。もしすでに退院している状況であれば気にする必要もないけれど(実際退院後結構±は出てます)、入院段階だから気になる、陰性の状況で退院させたいとのこと。ということで投与25日目あたりから体重あたりから体表面積あたりの量のステロイドに変更することになりました。わが子の場合は体重あたりから体表面積あたりにすることで5mg程度ステロイドが増えるとのことで、まずは様子を見てみましょうということになりました。お願い、陰性化して。。。と祈るような気持ちでした。

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