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【ふたこと日記】ドビュッシー 前奏曲第1巻 亜麻色の髪の乙女 2回目

レッスンメモです。
曲への思い入れ深く伝えたいことがたくさんのようで、雑談カットですぐ曲スタートです。

技術的なアドバイス

・最初の2小節は、楽譜通りuna cordaのノーペダルだとシンプルすぎるので、ダンパーペダルを踏んだ状態から最初の音を解放して2〜3音目でペダルを外していきましょう。
・12小節目の右手は鐘を鳴らすようなイメージで上り、目指す音はg。降りるときはやさしく軽いレガートで、13小節目の最後の3音で次の小節に送り込むイメージ。
・15小節目の最初はノーペダルで、左のgを鳴らしてからペダル。そこから軽やかに上り目指す音は16小節目の最初のc。パッと明るい音。たどり着いた音には少しだけ長居していいが、17小節目からは少しすぼんでいく音で。
・19小節目からは3回同じ音型を繰り返す。たっぷりと盛り上げたくなるが、18小節目が単音であるのに対し、19小節目が左右オクターブで2倍になるため、普通に弾いても思ったより大きな音が出てしまうので気をつけて。
・22小節目で上り詰める。3連符はトリルのようにしゃくって弾くのがおしゃれだと思う。爽やかな、水面を吹き抜ける風のようなイメージなんです。
・24小節目は、映像が少し曇った水面に映るような静的な印象。いわゆる絵画の印象派の運動とは関係がないと言われてはいるが、個人的にはモネの睡蓮のようなイメージです。24小節目は昇降運動で淀んでいるが、25小節目はすぐに上昇するので、少し変化をつけて弾き分けてほしい。

曲想的なアドバイス


「沈める寺」は音域が広く全体運動だったが、「亜麻色の髪の乙女」は比較的小さな範囲での展開の中で、小さく揺れ動きながら軽やかに目指す音に登り、また降りるということを繰り返すが、毎回少しずつ音色が変わり面白い。短い曲ながら工夫に富んでいる。

感想

子供の頃を振り返って、私の表現の軸は「スピード」と「音量」の掛け算のみであったように思いますが、「指一本で弾くような音で」「葉っぱが水面に落ちるような、手の重みで鍵盤をおろして自然に跳ね返されて中間に浮くぐらいの強さ」「拍を先回りして次の小節に送り込むように」など、音飾へのこだわりに毎度学びがあります。

※発表会と家庭の用事が重なってしまい、残念ながら今回は出られなくなってしまいました。

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