マガジンのカバー画像

【分量完備】秋から冬の中華料理50選

52
秋と冬が旬の食材を使った本格中華料理レシピ集です。レシピは単体でも買えますが、マガジンだと1本あたり20円未満と大変お得です!
本場で知った味をそのままに、素人でも作れるシンプルな料理を厳選しています。化学調味料や鶏ガラスープ…
¥980
運営しているクリエイター

#酒徒厨房

おうちで中華 - 鹹肉(豚三枚肉の塩漬け干し)

今日の料理は、鹹肉(豚三枚肉の塩漬け干し)。上海の保存食だ。 豚の三枚肉に塩をして干すだけのものだが、他の食材と一緒に炒めたり蒸したりスープの出汁にしたり、とても汎用性が高い。しかも、冷蔵庫で数ヶ月、冷凍庫なら一年は持つので、常備菜としては完璧。毎年冬になると大量に仕込むことにしている。 鹹肉 咸肉 xiánròu上海では、一年で一番冷え込む旧歴十二月になると、街のあちこちで豚肉を干し始める。窓から伸びた物干し竿に洋服に混じって肉がぶら下がっている様子は、なかなかにシュー

有料
300

おうちで中華 - 紫菜生蠔湯(磯海苔と牡蠣のスープ)

最近、自分の中で海鮮を使った中華料理への関心が強まっている。 中国にいた頃は、出張で海辺の町へ行くことが多く、現地ならではの海鮮料理を食べる機会はたくさんあった。一方、普段住んでいた町(たとえば上海)では、正直それほど新鮮な海鮮を入手できるわけではなかったので、自分で作ろうと思うことはあまりなかった。 だが、ここは日本である。近所の魚屋には、上海ではなかなか望めない鮮度の海鮮が安価に揃っている。今作らずに、いつ作るのだ!? ということで、今日の料理は紫菜生蠔湯(磯海苔と

有料
300

おうちで中華 - 熗拌白菜絲(千切り白菜の辛味和え)

中華料理には野菜一種で簡単に作れる冷菜がたくさんあって、日々の食卓を彩ってくれる。あれこれ野菜を盛り合わせたサラダもそれはそれで美味しいものだが、野菜一種の味わいをシンプルに味わうのもいいものだ。 ということで、今日の料理は熗拌白菜絲(千切り白菜の辛味和え)だ。 炝拌白菜丝 熗拌白菜絲 qiàngbàn báicàisī「熗拌 qiàngbàn」は、日本だとあまり目にしない調理法だろう。いくつかの意味があるが、今回の用法は「唐辛子や花椒など刺激的な香辛料を油で熱して香りを

有料
300

おうちで中華 - 肉末蒸豆腐(甘辛豚ひき肉の蒸し豆腐)

今回ご紹介する肉末蒸豆腐(甘辛豚ひき肉の蒸し豆腐)は、簡単さと美味しさが反比例している。つまりは、むちゃむちゃ簡単なのにむちゃむちゃ美味しい。 ザ・家庭料理なのでレストランで見かけることはまずないが、いざ作って食べてみれば、「こんなに簡単でこんなに美味しくなるの!?」という驚きが身体を突き抜けるはずだ。 肉末蒸豆腐 ròumò zhēng dòufuほら、見た目からして美味しそうでしょ。ひき肉を炒めて豆腐の上にのせて蒸すだけだが、皿に溜まったスープと共にひき肉と豆腐をレン

有料
300

おうちで中華 - 鹹肉白菜粉絲湯(豚の塩漬け干し肉と白菜と春雨のスープ)

上海の冬の風物詩・鹹肉(豚三枚肉の塩漬け干し)。旧暦の12月が仕込み時だから、そろそろ僕も準備にかかるつもりだ。 鹹肉のレシピは「おうちで中華」の超初期に公開して以来、大変な好評を頂いている。大好きな鹹肉の魅力を日本に伝える役割を少しでも果たせているなら、こんなに嬉しいことはない。 まだ作ったことがない人は、今年こそぜひ。皆さんの背中を押すために、鹹肉を使った新たなレシピをご紹介しておきたい。鹹肉白菜粉絲湯(豚の塩漬け干し肉と白菜と春雨のスープ)だ。 鹹肉白菜粉絲湯 咸

有料
300

おうちで中華 - 糖醋藕絲(細切り蓮根の甘辛黒酢炒め)

切り方ひとつで野菜の味は変わる。身近な食材ほど、いつもと切り方を変えてみると、ガラッと印象が変わって面白いものだ。 縦に細切りした蓮根の美味しさは、過去にも触れた。シンプルに炒める清炒藕絲(蓮根の細切り炒め)、冷菜に仕立てる涼拌藕絲(千切り蓮根の冷菜)に続き、今回は糖醋藕絲(細切り蓮根の甘辛黒酢炒め)をご紹介したい。 糖醋藕絲 糖醋藕丝 tángcù ǒusī今回の料理は、細切りにした蓮根を炒めたあと、黒酢ダレを炒め合わせる。程よいとろみがなまめかしく照り輝き、食欲をビシ

有料
300

おうちで中華 - 葱油蘿蔔絲(千切り大根の葱油和え)

今日の料理は、旬の大根をたっぷり美味しく食べられるひと皿。簡単で旨すぎる葱油蘿蔔絲(千切り大根の葱油和え)だ。上海周辺の江南地方では、定番の冷菜である。 葱油蘿蔔絲 葱油萝卜丝 cōngyóu luóbosī僕は、江南地方の冷菜が大好きだ。旬の野菜を用い、あれこれ多くの食材や調味料を使わず、シンプルな調理でその野菜の魅力を引き出すものが多いからだ。 今回の料理も、その真骨頂。食材は大根と小葱だけで、味付けも最低限だ。それなのに、ちょっとした工夫で瑞々しいひと皿ができあがる

有料
300

おうちで中華 - 小鶏燉蘑菇(鶏肉とキノコの醤油煮込み)

最近忙しくて、全然レシピを書けなかった。久々の今回は、中国東北地方の名物料理・小鶏燉蘑菇(鶏肉とキノコの醤油煮込み)をご紹介しよう。 おおよそ世の中の東北料理レストランで、この料理を品書きに載せていない店はあるまい。それほどの定番料理である。日本での知名度は低いが、中国経験者の方なら「知ってる知ってる」と声を上げるのではないだろうか。 小鶏燉蘑菇 小鸡炖蘑菇  xiǎojī dùn mógū作り方は単純で、骨付き鶏肉とキノコを八角風味の醤油味でコトコト煮込むだけだ。そこに

有料
300

おうちで中華 - 乾隆白菜(胡麻だれ白菜)

今回は、白菜さえあれば作れる、簡単でむちゃむちゃ美味しい北京料理の前菜をご紹介しよう。乾隆白菜(胡麻だれ白菜)だ。 ちぎった白菜の葉に胡麻だれをからめるだけ。地味だが、これが旨い。胡麻だれの塩気と甘味と酸味のバランスが絶妙で、箸が止まらなくなる。 乾隆白菜 Qiánlóng báicàiまったりねっとり。この粘度がポイントで、胡麻だれドレッシングで同じことをやってもたどり着けない境地だ。我ながら会心の出来栄え。家族三人で争うようにして食べた。 因みに、料理名の由来は、清

有料
300

おうちで中華 - 涼拌藕絲(細切り蓮根の冷菜)

今回は、今年から是非とも蓮根料理のレパートリーに加えて欲しい涼拌藕絲(細切り蓮根の冷菜)をご紹介する。要は、中国版・蓮根サラダだ。 細切りにした蓮根の美味しさをご存知だろうか。僕は、中国で知った。それまで蓮根といえば穴を見せるように切るのが普通だと思い込んでいたので、蓮根を穴に対して縦に細く切る発想自体に、最初は驚いたものだ。 涼拌藕絲 凉拌藕丝 liángbàn ǒusī食べてみてびっくり。細く切ることで生まれる軽妙な食感が、最大の魅力。意外な旨さに箸が止まらなくなった

有料
300

おうちで中華 - 南乳炒藕片(薄切り蓮根の腐乳炒め)

そろそろ蓮根の季節。今日は、中国の発酵調味料・腐乳を使った南乳炒藕片(薄切り蓮根の腐乳炒め)をご紹介しよう。腐乳をソースにして蓮根を炒めるだけで、発酵の香りと旨味豊かなひと皿が完成するのだ。 「腐乳?そんなの家にないし」と言うなかれ。腐乳は通販で簡単に買えるし、後で紹介もするので、もう少しお付き合い頂きたい。 南乳炒藕片 nánrǔ chǎo ǒupiàn鮮やかな桃色が目を引く。なかなか和食にはないビビッドな色味だ。とろりとした桃色ソースがてらてらと蓮根にまとわりつき、な

有料
300

おうちで中華 - 蘿蔔羊肉湯(大根と羊肉のスープ)

今回の料理は、蘿蔔燉羊肉(大根と羊肉の煮込みスープ)。冬のご馳走だ。 骨付きの羊肉をホロホロになるまで煮込み、その力強い旨味を大根に吸わせる。土鍋から立ち昇る太く豊かな香りによだれが流れ、奥行きのあるスープの旨味に思わず声が出る。 蘿蔔羊肉湯 萝卜羊肉汤 luóbo yángròu tāng中医学で身体を温めるとされている羊肉は冬にぴったりの食材で、羊肉と大根を夢中でかじるうちに身体がポカポカしてくる。 深い土鍋にたっぷり作ると、気分が出る。全部で一時間以上煮込むが、ま

有料
300

おうちで中華 - 菠菜花生米(ほうれん草とピーナッツの冷菜)

今回は、ほうれん草が甘くなる冬にこそ作ってほしい菠菜花生米(ほうれん草とピーナッツの冷菜)を紹介する。 中国でほうれん草を使った冷菜と言えば、ベスト3に入るくらいの定番だ。寒い時期に美味しくなる野菜だからか、東北料理レストランで見かけることが多いように思う。 菠菜花生米  bōcài huāshēngmǐ茹でたほうれん草と煎ったピーナッツを合わせ、黒酢タレで仕上げる。冬場のキュッとして甘いほうれん草に、カリカリで香ばしいピーナッツが絶妙のアクセント。更に、ニンニク・黒酢・

有料
300

おうちで中華 - 砂鍋豆腐(豆腐の土鍋煮込み)

今回は、寒い季節にしみじみと美味しい砂鍋豆腐(豆腐の土鍋煮込み)をご紹介しよう。地域ごと家庭ごとに様々なレシピがある料理だが、僕にとっての砂鍋豆腐は北京留学中、安食堂でよく食べていたものだ。 砂鍋豆腐 砂锅豆腐 shāguō dòufu淡い干し海老の出汁で豆腐、白菜、春雨、椎茸を煮込む。一片の肉すら入らぬシンプルな具。これが中華料理?と思わせるほどあっさりした旨味と味付け。それでいて、満ち足りている。 人によっては味がないと思うほどの薄味だが、食べ進むうちに徐々に心に沁み

有料
300