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誰かの一部になり損ねた話

こんばんは、星森ちいです。
生理痛が酷くて記事書けるか不安だったのですが、EVEってすごいね。痛みがまるでねえや!逆に恐ぇなと思いつつ、本日も書き散らしていきますね。

もし死んだら身体で使えそうな臓器は再利用して欲しいなと思っていて、臓器提供意思表示カードを財布の中に忍ばせています。保険証の裏面にも書くとこあるよね。便利だね。死んだらもうそこにわたしはいないので、わたしの中の一部で助かる命があるのであれば、そちらを優先してほしいという何気ない気持ちで提供出来そうな項目に印を付けたりしています。

小学生、中学生の頃から変わらず思っていることなので、わたしの中で当たり前のこととして刷り込まれていると思っていました。でも、そうはいかなかった時のお話をさせて頂こうと思います。

ヒモ彼氏さん(しばらく前にお別れした元彼さん。生活費は殆どわたし持ちだったので便宜上ヒモ彼氏さんと記載します)と同棲中に、骨髄バンクから骨髄提供についてのご案内が届きました。いつか誰かの力になればと思い骨髄バンクにも登録をしていたのですが、今回届いたものは定期的に届くお知らせ等が記載された横長の封筒ではなく、A4サイズほどの封筒で、明らかに〈選ばれて送られた〉ものでした。

はじめての経験だったので、ドキドキしながら封を開けたことを覚えています。中には、骨髄提供のドナー候補者(コーディネート対象)として選ばれたことと、提供して頂く場合の注意点、提供が決まった場合の流れ、提供意思確認の書類が入っていたように思います。

正直この封書が届くまで、恥ずかしながら骨髄提供というものがどのようなものなのか理解出来ていませんでした。なんか骨髄のあたりを注射器で吸い出して「ありがとね!ハイ終わり!」的なものを想像していました。献血みたいな感じで。

実際は、まず複数のドナー候補者が選ばれて、その中から面接や確認検査が行われた上で最も適した方を患者さん側の主治医さんがお決めになり、骨髄の採取後に数日入院も必要になるようでした。その他の注意点など書かれている書類に目を通したあと、頭を抱えました。

当時、わたしは決して多くない給料から家賃、光熱費、ふたり分(わたしとヒモ彼氏さん)の食費を捻出しており正直なところ家計は火の車状態でした。もし最終的にドナーとして選ばれた場合、数日分のお給料は出ないことになります。所属している会社で制度を設けている場合は別ですが、当時わたしが勤めていたところにはドナーになった場合の支給制度がありませんでした。死活問題でした。

加えて、ほぼ起きていない死亡例にも着目してしまい、仮にわたしが死亡した場合家は、ヒモ彼氏さんはどうなってしまうのか気が気でなくなってしまい、ヒモ彼氏さんにも相談のうえ今回はお断りをすることに決め、その旨の書類を返送しました。

今思うとこの時は明日のご飯すら不安になるほど逼迫していた時期だったので、積極的にやらない理由を探してしまったのかもしれません。タイミングが今だったら、きっとコーディネートの面接に進んだと思います。

実際、コーディネートに進んでもわたしが選ばれたらかどうかはわかりません。でも、もしかしたらわたしが最適のドナーだったかもしれません。選ばなかった選択肢って厄介です。色々な可能性があったかのように感じてしまうし、どこか固執してしまっているようにも感じます。厄介だ。

次回もし骨髄バンクからご連絡を頂いたら、どんなものだったかお話できたらいいなって思います。

本当に、あの時でなければな、と後悔している、ひとつのお話でした。



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