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自己否定が本末転倒なことに気がついたおはなし~『なりたい自分』の土台は、今の自分~


昔の私は、自己否定を癖のように毎日繰り返していました。


仕事で小さなミスをしては、『あぁ、私って駄目だなぁ』。

人と会話をし終えた後に、『あの言い回し、良くなかったんじゃない?』。

レジ前でもたもた財布を出しつつ、『どうしてこんなに鈍くさいの⁉』。


そんな毎日を過ごせば、当然明るい気持ちになれるわけもなく

何となく鬱々とした日々を過ごしていました。


しかし、


あるとき、

『この自己否定って実は本末転倒じゃないの

と気がつき、


少しずつ自己否定の癖を手放して、

自己肯定感を高めていきました。


今は、昔より自分のことが好きですし、

何なら自分史上今が最高に自己肯定感が高いです。

(とはいえ、元々自己否定が強かったので、

 人と比べたら『普通』程度でしょうが……)


そこで、今回は私が何故

自己否定が本末転倒と思ったのか』

について、おはなししたいと思います。

(今回も長めなので、

 お時間のない方はまとめをお読みください^ ^)


1.私の自己否定の歴史

 

 元々身体が弱く、人並みな活動が出来てこなかったせいか、

 『人より出来ない』という感情持ちながら

 生きてきました。


 そのため、


 社会人になってもその呪いは消えず

 仕事や日常生活で何かあると、

 私は『人より出来ないから』仕方が無い

 と自己否定しつつ、諦めていました。


 社会人何年か過ぎた後、窓口業務へ異動したことが、

 一番の自己否定のターニングポイントだったと今なら分かります。


 人に気を遣って疲れるのに、窓口にどんどん人が来る

 中には、海外の方もいらっしゃるので、英語も出来ないといけない。

 窓口対応しつつ、事務作業も並行してする必要がある。

 

 窓口業務は、思っている以上に私には過酷でした。

 

 配属されて二ヶ月経ったとき、

 『このままでは駄目だ』

 と心底打ちのめされ、そこで決意しました。


 せめて『人並みに窓口業務をこなせる自分になろう』、と。


 ここからが、さらに過酷な日々の幕開けでした。


2.『なりたい自分』になり続けた負のループ


 ビジネス書やノウハウ本、果ては心理学の本など、

 思いつく本を片っ端から読んで実践しました。


 一週間に13冊以上の本を読み、

 次の一週間でそれを実践して自分に合った方法を精査する。

 (この実践週も先週と同量の本を読んでました……)


 それを数ヶ月間繰り返し続けました。


 その中で、『出来ない自分』を叱咤し、

 何とか『出来る自分』になろう必死にもがきました。


 今振り返っても、狂気の沙汰だったなと思います。 


 ただ、それだけ

 『出来る自分になりたい』という思いが強かったのだ

 と今なら分かります。


 そして数ヶ月後、確かに私のスキルは格段に上がりました。

 

 沢山の人が窓口に押し寄せても、遅滞なく業務を行い

 海外の方にはつたない英語でも、笑顔で会話が成立し、

 事務作業も滞りなくこなせるようになりました。


 『あぁ、これでなりたい自分になれた!』


 そう思いました。


 ただ、不思議とその達成感は一瞬のうちに消え、

 何故か、不安が足下から漂ってきました。


『なりたい自分』になったのに、本当にこれでいいのか。

 何故か自分の進んでいる先に不安を覚えました。


 でも、そのときはそれが何故なのか分かりませんでした。


 そして、


 その後も、


 仕事やプライベートで壁にぶち当たる度

 元々あった不安を払拭するかのように、

 沢山の本を読み、それを実践し、

 そのとき設定した『なりたい自分』になりました。


 けれど、


 どこまで行っても、私は自分に満足が出来なくなりました。


 それは、まるで何かの中毒症状のように

 壁にぶち当たる→目標を立てる→努力する→『なりたい自分』になる

 という負のループが繰り返されるだけ


 いつまで経っても自分に満足出来ず、

 相変わらず、不安のままでした。


 そして、

 二十代の終わり。


 私は二十代にして、とうとう人生に疲れ果ててしまいました。


3.忘れていた大切なもの


 何もする気が起きず、

 何かあったわけでもないのに身体が怠い。


 健康そのもののはずなのに何故?


 その疑問を前に、

 私は、再びそのときに必要そうな本を探しました。


 そのとき手に取ったいくつかの本の中に

 『自己肯定感』

 というキーワード繰り返し出てきました。


 それが何故か気になり、

 その『自己肯定感』の本

 また見繕って読み進めていった結果


 私は自分の不安の正体気がつきました。


 なりたい自分の土台である自分を

 努力する度に否定して壊していき、

 土台がどんどん不安定になっていくから

 不安だったんだ、と。


 だから、


 どんなに『なりたい自分』を作り上げても、

 土台が揺らぐから、作り上げた自分が崩れ去っていく。


 そしてまた、


 土台を無視して、

 すぐに崩壊するであろう、『なりたい自分』を作り上げていく。

 

 これでは、永遠に『なりたい自分』になれない。


 自己肯定感の低い、大嫌いな自分の上には、

 永遠に『なりたい自分』は作り上げられない。

 

 それに気がついたとき、

 自分に笑ってしまいました。


 なんて本末転倒なことを繰り返してきたのか、と。


 私は、『自分自身を大切にすること』を忘れていたのです。


4.本当に『なりたい自分』になるために


 そこから、少しずつ自分を褒めることにしました。


 『今日も家事、頑張ったね』

 『今日のご飯、すごく美味しいよ』

 『困っている人に声をかけて、偉い』


 そんな、日常の中で当たり前じゃないか、ということから

 自分の出来ていることを認めていきました。


 それは地味で、地道で、すぐに成果が見えるものではなかったけど、


 何年か繰り返していった今は、


 『私も毎日よくやってるよね』


 くらいには自己肯定感が高まり、自己否定も前より少なくなりました。


 それでも、


 長年癖として自分の中で生きてきたものなので、

 ある日突然自己否定に襲われることもあります。


 その度に、


 『なりたい自分の土台になっているのは、今の自分。

  自己否定して自分を虐めても本末転倒

  今日もめげずに私はよくやってる!』


 と、自分に言い聞かせています。


 なぜなら、

 土台の自分を否定したままでは、

 本当になりたい自分には永遠になれないから。


 私の失敗談が、


 今、自己否定から抜けられなくて困っている方の、

 少しでも手助けになれば良いな、


 と思いつつ、今日はここで終わろうと思います。


5.まとめ

 

 本当に『なりたい自分』になりたいなら、

 その土台となる今の自分を否定せずに認めよう、

 というおはなし、でした。

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