見出し画像

リミナリティーへ飛び込む

WAKKA NEWS LETTER 2024.4

先週、2年住んだ札幌から釧路へ引っ越してきた。いまだに大量の段ボールに囲まれて仕事をしている。GW中になんとか片付けを終えたい。

札幌で過ごした2年間は、人生のなかでもかなり濃厚な日々だった。離婚し、会社を作り、2年で2回引っ越しをし、銀行さんから借入して車(我が相棒プロ子ことプロボックス)を買い、キャッシュが目減りしてピンチだったときに公庫さんから融資を受けて首の皮ギリギリ一枚で繋がり、離婚したオットと関係性が回復して札幌と釧路の二拠点を行ったり来たり、泣いたり笑ったり、心も身体も忙しい日々だった。釧路にまた戻って来ることになったけど、この2年は絶対に必要な月日だったと今は思う。

あまり未来のビジョンを考えることは得意ではないのだけど、この先どうやって生きていこう?と考えたとき、死ぬ間際に後悔することってなんだろう?死ぬ瞬間から逆算して考えるといいのかもな、とふと思い、考えてみることにした。

夫婦二人で共通のテーマを見つけて、一人ではできないこと、力を合わせてできることをしたい。好きなことをもっと追求したい。旅をすること、絵を描くこと、まだ見ぬ世界を発見をすること。行けていない場所に行きたい。自分の世界を広げたい。子どもに恵まれなかったから、子どもに関わることをしてみたい。自分が学んできたデザインのスキルを人に伝えたい。もっと潜在意識にアプローチして、自分の心に素直に生きていきたい。

「死ぬ間際に『もっと仕事すればよかった』と思う人はいない」とはよく聞くけど、きっと私もそうだろう。仕事が自分のアイデンティティのようになってしまっているけど、死ぬ間際に「もっと自分の時間を生きるべきだった」と後悔している自分が目に浮かぶ。

だから、今年は生まれ直したつもりで一年やってみようと思う。たまたま気になって読んだ「人生後半の戦略書」という本の作者は、私と同じ48歳のときに自身のパフォーマンスの落ち込みを経験し、「『今以上に働く』という戦法では、うまくいかない」ということに気づいた結果、そこから9年かけて人生後半を充実したものにするための研究を行い、この本にまとめたとのこと。

本の中には「リミナリティーへ飛び込む」という言葉が出てくる。リミナリティーとは、人生の狭間のような不安定な過渡期のことを指し、身体的パフォーマンスが低下するおよそ35歳~50歳頃にこうした時期を迎えるらしい。自身の衰えを認め、パフォーマンスの落ち込みを受け入れて向き合い、仕事と成功への依存を諦め、周囲からの評価への執着を手放せるかどうか。リミナリティーの狭間で、これまでの延長ではなく、もう一つの波にのれるかどうか(具体的には「流動性知能」から「結晶性知能」へ移行できるかどうか)。それが人生後半を充実したものにできるかどうかの鍵だと本には書かれていた。

思えば私の母は50歳の時に20年勤めた手芸屋のパートを辞めて、自分のお店を開業した。そこから札幌で15年、お店をがんばって続けて、これが本来の母なんだ、と思うほど生き生きとした人生を歩んでいた。私も当時の母と同じ年齢に差し掛かり、人生のターニングポイントに今、立っている気がする。すごく見晴らしのいい山を下山して、違う山へ登る準備をしている気分だ。昨年は不安でいっぱいだったけど、さんざん落ち込んだ結果吹っ切れてしまって、今は未来にワクワクする気持ちのほうが大きい。

引っ越しのバタバタであまり時間が確保できなかったので、今月のニュースレターは手短です。でも毎月絶対に書くと決めたのでなんとか書きました。また来月はどんな景色が見えるだろう。

【今月のお仕事進捗】

  • 某自治体の16P冊子デザイン進行

  • アプリの管理画面デザイン進行

  • アプリで使用するイラストのディレクション

  • 店舗ロゴのショルダーコピー提案

  • 宿泊施設のロゴデザイン提案

  • キャンペーンLP(STUDIOで構築)更新・バナー作成

  • 化粧品パッケージの変更対応

【今月の表紙】
札幌の家を引き払ったあと、北海道神宮へ寄って見た満開の桜並木。北海道神宮は札幌の中で一番好きな場所です。

この記事が参加している募集

今月の振り返り

もし少しでも琴線に触れたらスキをしていただけたら嬉しいです。励みになります。