見出し画像

「ゼロになって、ちゃんともがく宣言」のその後

WAKKA NEWS LETTER 2024.5

期待に応えたり、役目を果たしたりして「できること」がどんどん増えていくと、社会に価値は出せるけど「私は何がしたいんだっけ」がどんどんわからなくなっていく。遠ざかっていく。

40代に入ったあたりからうっすらと感じ始めて、今年に入ってからいよいよその違和感が大きくなり、ずっとうすぼんやりと「このまま今の延長で同じことを続けていてもだめな気がする」「次のステージへ進まないといけない気がする」というふわっとした状態から抜け出せないでいる。これを世間ではミッドクライシス(ミッドライフクライシス)というのかもしれない。

「how to」「can」ではなくて、私の「want to」ってなんだっけ。一生がんばり続けるゲームから降りて、成果が出なくても、評価されなくても、認められなくても、「これをやり続けたい」と心から思える生き方ってなんだろう?

2019年に「ゼロになって、ちゃんともがく宣言」というnoteを書いた。文中で引用した糸井重里さんの「40歳は、惑う。」というコラムでは、コピーライターという役割から降りて、いったんゼロになって考えた結果、インターネットを始めたとある。それが今の「ほぼ日」だと。

私にもこういった「ゼロになる」意識が必要なんだろう。けど、結局2024年になった今も、まだ何も掴めていない。きっと、人の役に立ちたい、とか成果を出したい、という執着を捨てられていないんだろう。デザインで人の役に立つことがアイデンティティになってしまっているから、それを奪われたらアイデンティティクライシスを起こしてしまいそうで怖い。

そうかと思えば、今はデザインの仕事が最高に楽しい。やっぱりずっと続けていきたい。どの案件も、信頼できる人からの依頼で、心から良いものを作りたいという気持ちでデザインができている。札幌から釧路へ戻ってきてからは特に、日常でストレスに感じることが激減して、毎日毎日「釧路に帰ってきてよかったなぁ」と思って過ごしている。

一方で、期待値以上のものを出し続けようともがくことから、この役割から降りたい。と思う自分も居る。納期の無い人生を歩んでみたい。

このちぐはぐさに引き裂かれそうになりながら、今日も仕事をしている。けど、この曖昧さすらも引き受けて、受け止めていくことで自ずと道が拓ける気もしている。あるいは、勇気を出して本音と向き合って、何かを捨てないといけないのかもしれない。結局わからないまま、また日々が続きそうだ。

【今月のお仕事進捗】

  • 化粧品ロゴ・ラベルデザイン

  • 新商品ラベルデザイン

  • 店舗内装デザイン

  • ノベルティデザイン

  • 名刺発注

  • カンファレンスのメインビジュアル提案資料作成

  • 商品パッケージリデザインのキックオフ

  • サービス概要パンフレット作成

お仕事の報告がなかなかできていなかったのだけど、今月はいくつか報告できました。引き続きがんばっていきたい。

【今月の表紙】
釧路駅裏のフォトスタジオ「kupukupu+」さんの着物撮影会に参加したときの写真@柳町公園。この日は銘仙を着て派手目に。撮影後は竹老園の御座敷でお蕎麦を食べました。楽しすぎてまた参加したい。


この記事が参加している募集

もし少しでも琴線に触れたらスキをしていただけたら嬉しいです。励みになります。