コンサートとオペラの記録:9月27日、ライン・ドイツ・オペラ(デュッセルドルフ)、『コメディアン・ハルモニスツ・イン・コンサート』

9月27日、ライン・ドイツ・オペラ(デュッセルドルフ)は15時から《アトランティスの皇帝》(上演時間:約1時間)、18時30分から『コメディアン・ハルモニスツ・イン・コンサート』(上演時間:約1時間15分)と『二本立て』の上演でした。これは休憩なし、そして上演時間に制限があるコロナ対策のためです。

しかし、ふたつのプログラムを結ぶ糸は「ユダヤ人迫害」です。

コメディアン・ハルモニスツとは1928~35年に大活躍、大人気を博した男声歌手グループです。最初は6人(テノール3人、バリトンとバスが1人ずつ、ピアニスト)でしたが、最後はテノールが一人減って5人になりました。

最近の日本で言えばSMAPを思わせます・・・

とはいえ、コメディアン・ハルモニスツの人気はドイツ、ヨーロッパを越えてアメリカにも広がっていましたから、SMAPとは格段に違うインターナショナルの人気だったといえます。ギャラが当時の平均所得の30倍ほどだったそうです。

彼らのコンサートの様子を再現したのが、今回の制作です。

これがプログラムです。

画像3

画像4


ここ数年、1920年代、つまり『ベルリンの黄金時代』がブームになっており、テレビ・ドラマや劇場でもよく取り上げられています。
第一次大戦が終わり、スペイン風邪の大流行が収束したあと、です。

しかし1920年代終わり、ドイツではナチスが台頭し、33年政権の座につきました。
32年にはベルリン・フィルハルモニーでコンサートをした彼らも、メンバーにユダヤ人がいたことから1935年2月、活動中止に追い込まれました。

これがステージ、ピアニストが一人います。

画像1

公演終了後のカーテンコール。6人グループと司会進行役。

画像2


それから100年。2020年代はどうなるでしょう。

FOTO:©Kishi

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?