見出し画像

弁天池音楽祭2023

4/23(日)栃木県佐野市出流原にて、
弁天池音楽祭が開かれました。

12回目となる音楽祭、コロナ禍によるこの4年間の中止期間を経て念願の開催です。
私は実は4年前に出演を予定していました。

出流原弁財天さんには地元の友人くみちゃんとここ7〜8年毎年初詣に行っていて。
18歳で進学のために上京して以来、地元との縁がほぼない私はだんだんと(この弁天池にも子供のころから来てるし、東京に出て歌を歌えるようになったのにこんなに綺麗な場所のある地元で歌ったこともないってさびしいことだな)と思うようになり、

そんな事をくみちゃんにぽつぽつと話しては
「千穂ちゃん、佐野で歌う機会作ってね、私必ず聴きに行くから!」とくみちゃんに励まされ、さらに弁天池のほとりの福寿荘売店さんに
「この人佐野出身の歌手なんです!サインしますよ!」と私を売り込んでくれて、お店の方も店内にサイン色紙を飾って下さり、私がそれを写真に撮ってSNSに上げたのを見た東京のお客様方が出流原までドライブに出掛けて売店でお茶がてら
「サイン見に来たよー!」と色紙の写真を撮って私に報告してくださったりと、、
本当にありがたい応援を沢山頂いて、

そうして出演予定だった4年前の音楽祭はコロナで中止。
とても残念でしたが
「まだ早い、今じゃないってことなんだな」と
その時は思いました。
弁天池はこわいくらい美しく澄んだ水がこんこんと湧き出る、技芸の神様・弁財天さんのいる池。
まだ歌わせてもらえる時期じゃないんだって事だけは理解して、時を待ちました。

そうしてその間に出会った人たちとのご縁で
今回、ギタリストであり足利ブルーノートのマスターである阿部輝夫さんとの共演が叶いました。

阿部さんはベテランのジャズギタリスト
栃木や群馬に沢山のキャバレーがあった頃から毎日演奏の仕事をし、現在も東京から公演にくる演歌歌手の方のバッキングなどを引き受けていて、
それと同時にもう何十年もギターの講師をしてらっしゃいます。
岩舟、栃木、館林、宇都宮、、いくつかの拠点を車で巡りながら毎週たくさんの生徒さんに昼は音楽を教え、夜はブルーノートというbarを毎晩(休みなしなのです!)開けて、ここでは大人たちの時間を演出していらっしゃる。
とてもパワフルな方です。

 実は私が阿部さんと共演するという情報を出してすぐに「阿部さんて、阿部先生のこと?」という問い合わせがいくつか来ました、
なんとくみちゃんも
「阿部先生と共演なの!?私高校生の時一年くらいギター習ってたんだよ!阿部先生に会いたい!」 
と言うではありませんか。

私の地元には子供のころに阿部先生にギターを習った事がある人が沢山沢山いるんだと私は今回の共演で初めて知ったのです。

 今自分が音楽をし、音楽学校にも通っているからよく分かるのですが、続ける続けないに関わらず幼い頃に楽器を演奏することで音楽に触れるってその後の人生に必ず何かしらの豊かさをもたらしてくれます。
阿部さんは、子供たちに音楽の種をひたすら植え続けるようなそんな尊いお仕事を何十年も続けていらっしゃる。

今回そんな方と共演できることになったのは
くみちゃん、弁天池音楽祭主催の福寿荘売店さんチーム、珈琲ピオーネのマスターや常連の増山さん、地元の人たちが繋いでくださったご縁のおかげでした。

 今回の弁天池音楽祭への出演
何しろ私は地元で全く知られてない人間で、急に出ていって昼間からジャズばっかり歌ってお客様にぽかーんとされるのはもう覚悟してました。

でも、本当に驚いたのですが、
東京でいつでも聞ける私のライブを聞きに、東京から埼玉からそして鬼怒川からも車を飛ばして佐野まで来てくださった方々がいて、

地元からは当日にインスタを見て駆けつけてくれた小学校からの同級生・みっちゃん家族
両親の営むKUMAMOKUを取材してくれたSANOMEDIAのけいこさん、高校時代の数少ない友達・ゆうこのご両親(!)、ピオーネの常連増山さん、
そしてもちろん、最初のきっかけを作ってくれたくみちゃん(くみちゃんは1番前に陣取って見守ってくれていました )

 大勢の地元の観客の中で、私の事を知ってくれてるのがほとんど県外から来てくれた人達(そしてそういう人たちほどちょっと心配そうに少し遠くに位置して見守ってくれているw)、来てくれてる地元の知り合いは私が歌うのを見る事自体初めての人がほとんど、
というなんとも不思議な状況でのライブでした。

 初めましてのご挨拶から始まったライブ、何より阿部さんの支えと、そして皆さんの応援の気持ちのおかげで佐野の皆さんにとても熱心に聞いていただけました。
美しい弁天池の前で、大勢のお客様が音楽をしっかり聴いてくださっているのをずっと体感しながら阿部さんと共演していました。
とても幸せでした。

そしてね、もちろん客席には阿部さんの教え子たち、元ギターキッズ、現役ギターキッズ達が沢山いて、
阿部さんは自分の演奏の機会があっても生徒さんには宣伝をしないそうで(来てっていう圧になっちゃうからね)今回はチラシを見て駆けつけ初めて阿部先生のライブ演奏を聞いた生徒さんがほとんどだったのだそうです。
阿部さんにも生徒さんにも特別だった機会にご一緒できて誇らしいです。

 嬉しかった事は沢山あったのですが、楽しかった事があって。
私の左側の位置、ステージから離れた所で飼い主さんと一緒に柴犬っぽいワンちゃんが最初から熱心に聞いてくれてるのを感じてたんですけど、最後にMy Blue Heavenを歌い始めたところでとうとう我慢出来なくなったようにそのワンちゃんが一緒に歌おうとし始めて、
しかもステージに走って来ようともしていて、
飼い主さんが必死に引き綱を引いてワンちゃんをなだめようとしており、
私は嬉しくて「どんどん歌って!」って感じでついワンちゃんに向かっても盛り上げてしまったのですが(飼い主さんごめんなさい、、)
彼は溢れる新緑の中で客席の手拍子の盛り上がりと共に楽しく歌いたくなってくれたんだなあ、お客様もそんな気持ちになってくれたのかなあと嬉しかったのでした。
帰り際に飼い主さんと共に歩く彼と遭遇したので「さっきは一緒に歌ってくれてありがとうね〜!」と撫でながらお礼をしたら飼い主さんがにこにこ笑っていました。

この弁天池の美しさと、ここで歌えた様子を沢山の方が写真に動画に納めて送ってくださいました。全部大切に保存しています。
どうもありがとうございます。
「地元で歌う時も撮りに行くからね」と言ってくださっていたほりえもんさんがしっかりカメラを携えきてくださり撮ってくださった事、とても嬉しいです。
どうもありがとうございます。

おちゃめな阿部さん
こういう時に手にしているのがギターでなくお茶なところがますますお茶目


朝からすごい量を仕込んで一本一本揚げたてを販売していた福寿荘売店のイモふらい(激ウマ!)はちょうど
私達の出番の最中に売り切れ。
弁天池にきたら絶対食べて欲しい佐野のあったかおやつです。
出演者は沢山
地元の八木節のチームや
茨城県は筑波からガマの油売りの口上まで!(後で判明したんですが実は私と阿部さんと私の両親も楽しみにしてた出し物がこちらでした。)
そして佐野のスター
さのまるもね!


「今日の主役はお天気ですね」と
阿部さんも仰ってましたが、本当にお天気に恵まれて、最高の一日にしていただきました。
地元でライブをするということの力の大きさをあらゆる人、物、出来事に教わりました。

福寿荘売店の皆さん、スタッフの皆さん、音響の蓼沼さん、出演者の皆さん、ピオーネのマスター、増山さん、東京から埼玉から応援に来てくださった皆々さま、鬼怒川から来てくださった岩田さん、みっちゃん、ゆうこのご両親、けいこちゃん、そして全ての発端を作り、今回「夢が実現したね!」と誰よりも喜んでくれたくみちゃん、
来られなくとも気にかけてくださっていた皆さん、
私の両親、
そして阿部さん 
本当にどうもありがとう
ありがとうございました。

これからもどうぞ、よろしくお願い致します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?