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長男と先生のひみつの話

 小学校3年生になった長男アユムン。

 担任の先生とお話したところ、「アユムンくん、妹さんをすっごくかわいがってますよね〜☆」とおっしゃるのを聞いて、ハハは非常に驚きました。

 どこがですか、どーしてそう思うんですか‼︎と前のめり気味に伺うと、「アユムンくん、イチコちゃんのこといっつも話してますよ」とのこと。

☆学校では妹のことをコマメに報告

 そもそもの始まりは、イチコさんが産まれた去年の夏のこと。

 先生がテストの採点をしていると、裏面に「イチコ」「イチコ」とビッシリ書かれていたそうで。これは何?とアユムンに訊ねると、「妹が産まれたんだよ!」と報告したらしい。

 その後も、寝返りができた、キャアキャアうるさい、ヒモがだいすき、ランドセルをかじっちゃう、ハイハイが上手になった・・・などなど、先生にコマメにお話ししているとか。

 「今日も教えてくれましたよ。イチコちゃん、今、歯が6本なんですよね」と先生。 
 なんだかわたしも一緒に成長を見守ってる気分です〜、とニッコリおっしゃるのでした。

☆「ひとりっ子がふたり」という覚悟

 アユムン兄さんとイチコさんは、8歳違いとなる年の差兄妹。

 産まれたばかりの小さな妹を、アユムンは溺愛・・・というわけではなく、どちらかというと「我関せず」なスタンスです。気が向けば抱っこぐらいはするけど、お世話に興味はない。
 「おかあさんが勝手に飼育している小さな生き物」みたいに思っている感じです。

 まあ、ずっとひとりっ子で育ってきたからねえ・・・。

 ワタシも夫くんも、きょうだい構成は兄&妹なのですが、いずれもさほど麗しい関係を築いているわけではなく・・・。ドラマのような「妹を溺愛する兄」「兄を絶対的に慕う妹」なんてモノはレアケース、と認識しています。

 ましてやアユムン&イチコは年が離れているので、一緒に遊んだり、競い合ったりして育つこともそんなに望めない、とある意味であきらめの境地。

 ひとりっ子を2人育てるつもりで、それぞれを大事にしてやりましょう、とチチハハは考えていたのでした。

☆「おれ知らないよ!」と言い張る兄

 もちろん、先生からの思いがけないお話が、ハハはうれしかったわけで。

 もう、アユムンってば。ああ見えて内心では妹のことを可愛がっていたのね、とホクホクした気持ちで帰宅し、さっそく聞いてみました。
 「先生に、イチコのことお話してるんだって?」と。

 ところが。アユムンは「話してないっ!」と真っ向から否定。

 え、そう来る? 

 だって先生はイチコの歯が6本って知ってたよ、と追いかけてみたのですが、「オレ言ってないよ!誰か他の人から聞いたんじゃない!?」となぜだか必死に否定。

 そんなワケないよね。
 イチコの歯の数なんて、アンタのほかに誰が言うのさ・・・。

 とは思いましたが、これ以上言い争ってもどーにもならないので、「ふーん。じゃあ、そうかもね」とハハはホコを納めたのでした。


☆小3男子の小さなプライド?

 なんだかムスコのハートの微妙なところを突ついてしまったようで、これはいったいどういうことなのか。

 先生に妹のことをお話ししているのは、先生とアユムンだけの秘密だったみたい。

 なんかよくわかんないけど、かわゆいのう、と思うハハなのでした。

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