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初めての就活。

もうずいぶんと前だ。

大学4年生だった私は、唯一の親友とも別のゼミになってしまい、バイト中心の生活を送っていた。

正直大学生活にあまり面白味を感じていなかったので、バイトに明け暮れていた。

気づくと周りのクラスメイト達が、
みんな就活に勤しんでいた。

「就職センター」なる場所へこぞって向かうクラスメイト達を見て焦った。

「え、就活って何をどうするの?」
「就職ってしなければならないの?」

それで初めて親友に「就活どうしてる?」と聞いたら、一緒に就職センター行こうって連れて行ってくれた。

それでも就職しなければならない意味がわからない。
やりたいこともないのにどこに就職すればいいのかわからない。

親友と一緒にマスコミ関係の会社説明会に数社行って受けてみた。それも自分の意思はあまりなかった。記念受験のようなものだった。

当然のことながら、どこにも受からなかった。

気がついたら、周りのクラスメイトが次々に就職を決めていた。

よくよく話を聞いてみると、ほとんどの人がコネ入社であった。
貧富の差を目の当たりにさせられる大学だったのでそれもショックだった。

どこかに、それも名のある会社に就職する筈だと謎のプレッシャーをかけてくる親に申し訳ないと思った。

気づいたら親友も就職が決まっていた。

最後まで決まらなかった私は結局どこにも就職せずに卒業した。

よくわからないまま就活が終わってしまった。

私はその当時本当は、翻訳の仕事がしたかった。
好きな英語に携われるし、在宅でもできそうな職種だったからだ。家で仕事ができるようになりたいとずっと思っていた。
私の悪いところは、そこに向かって行動もしていないのに、何故かそれができると思い込んでいたところだ。

思い込んでいるくせに、私はそれを誰にも言うことができず心にしまい込み、当然のように行動することもできずにいた。

そしてしばらくして気づいたら、
親友の方が翻訳の仕事をする会社に就職していた。

今もそうだが、人と比べて落ち込み、自分に正直になれない人間だった。

そこが転職マニアの始まりだったような気がする。


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