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正社員になりたくて。
このままでいいわけがないと思っていた。
まず、甘えていたのかもしれないが、片道1時間以上の通勤が辛かった。
親は事あるごとに、
お前は何をやっているんだと言った。
申し訳ないな、早くお金を稼いで返さないとなと思った。
どんな仕事をしているのか、
どんな人と働いているのか、
楽しくやっているのか、困ったことがないか、
そんなことは聞かれもしなかったし、こちらからも言わなかった。
ただがっかりされていることが苦痛で、
正社員で働けるところを探した。
しかし、第二新卒であっても、
未経験の仕事をさせてくれる会社はなかった。
その前にやりたいことがなかった。
その頃個性的な服が好きだったので、思いつきでとある婦人服店に応募し、店長経験があったことからすぐに正社員として採用された。
ようやく正社員として働ける。
これで親からも認められる。
そう思って意気揚々と報告した。
「かぁーっ、そんな訳の分からない会社に入りやがって。散々あれやるとか言って金出したのに。」
父親にこう言われ傷ついた。
こんな風に扱われるのは昔からであったが、
何をやっても認めてもらえないんだなと思った。
とりあえず頑張るしかないなと思った。
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