はじめての決算審査を終えて
みなさん、おはこんばんちは。
無会派「グリーンな国分寺」の鈴木ちひろです。
9月議会が終わって早1ヶ月。
グリこくニュース(議会報告ニュース)の発行やポスティング、朝駅、議会報告会の開催など、相変わらず慌ただしい日々を送っています。
サポーターのみなさんと一緒に、一枚づつ手配りでみなさんのお家にポスティングしています。残念ながら全てのお家にはお配りできないのですが、読みたい!ほしい!という方がいらっしゃればお届けに参ります。
住所、お名前を明記の上、メールをくださいね。
chihirosuzuki311@gmail.com
季節も秋めいていて、大好きな柿をたくさん食べて過ごしています。
みなさんはいかがお過ごしでしょうか。
最近は、イスラエル政府による、パレスチナ・ガザ地区への攻撃に胸を痛めています。
たくさんの人たちが犠牲になっていることと、これまでの歴史を何も知らなかったことに、胸が張り裂けそうな思いでいます。いち早くこの争いが終わってほしい、平和のために日本政府としても動くべきだと思います。
「けっとく」デビュー
毎年9月に、市議会では、昨年度の市のお金を使い方をチェックする「決算特別委員会(=けっとく)」が開かれます。国民健康保険、介護保険、下水道などの会計について話し合う「特別会計」と、それ以外のすべての事業を含む「一般会計」を審査します。
私、グリーンな国分寺は、「一般会計」を反対(=不認定)しました。去年の市の市政運営が適切ではなかった、と判断したことになります。その理由と、はじめての決算審査で感じたことを、感じたままに書き記しておきたいと思います。
今回の一般会計を不認定(=反対)したのは、共産党、れいわ新選組、そしてグリーンな国分寺の3人のみ(議員は22人)となりました。
グリこくの主な反対理由は、やはり「気候危機対策が不十分」ということ。ゼロカーボン施策の担当課であるまちづくり計画課にお任せではなく、全部署が一丸となって気候危機問題に取り組まなくてはならないからです。
反対討論の原文は下記です。
グリこくの決算の反対討論
議案第85号、2022年度 国分寺市 一般会計 歳入歳出決算の認定について、無会派グリーンな国分寺は不認定の立場で討論させていただきます。
まずはじめに、たくさんの資料を準備してくださった職員のみなさん、ありがとうございました。約542億円のお金の使われ方をチェックする大切な決算の審査ということで、私にとってははじめての決算審査となりましたが、新人・市民目線で改めて国分寺市が実施している事業の内容を詳細に確認することができました。
他自治体と比較しても決算の審査を議員全員で行うところは多くないと認識していますが、国分寺市においては議員全員が参加し、決算書を一枚ずつめくりながら丁寧にチェックするスタイルが、とても誠実で良い審査のやり方だと思いました。
決算の賛否については非常に悩みましたが、2022年度の気候危機対策において、決して十分と言える市政運営ではないと判断したことが、一般会計決算の不認定の大きな理由です。
地球温暖化の時代が終わり、地球沸騰化の時代になった今、気候危機対策に係る事業はことの重大さに比べてまだまだやらなければならないことがたくさんあります。
再生可能エネルギーへのパワーシフト、地産地消の農作物や電力作り、建物の断熱化と省エネ化、ごみの減量と発生抑制、緑地や農地を守ること、ガソリン車ではなく、歩行者や自転車が過ごしやすいまちづくり。そして、どんどん進んでいく気候変動への適応策としての、市民へのサポートなどです。
気候危機は市民の安全や健康に直結します。ここで強調したいのは、本気でゼロカーボンシティを実現するためには、大規模な予算をつけ、担当部署、担当課だけではなく、全庁的にゼロカーボンシティを目指し抜本的に取り組むことが重要だということです。
しかし、市民のいのちと健康を大切にし、将来世代にツケを残さないまちづくりの視点において、これまでの温室効果ガス削減量の少なさを加味しても、2022年度までの取り組みでは不十分です。
2022年度は約700万円で地球温暖化防止行動計画の策定を業務委託しており、市、市民、事業者が一丸となって取り組む自分ごとの課題の抽出として、重要なスタートの年となりました。ここで大切になってくるのは、市民参加のあり方についてです。ただ、市民の意見を聞くだけではなく、それをちゃんと計画の中に落とし込まなければ、市民参加の意味はありません。
気候危機は特に未来を生きる若い世代にとって将来不安の大きな要因のひとつでありますので、今ある技術を最大限活用し、危機感をもって対応に当たっていただきたいと思います。
一方で、物価高騰やコロナ禍で市民の生活が苦しい中、スピーディーで多様な事業が実施されたこともわかりました。
ここでは3点のみ挙げたいと思います。
一つ目に、小中学校、保育所の給食の食材料費の高騰において、保護者負担を軽減するための補助です。保護者の所得に関わらず、子どもたちが安心して給食を食べることができたと思います。
二つ目に、物価高騰の影響を強く受ける若者の負担軽減を図るため、姉妹都市、友好都市のお米の配布事業がありました。現物支給は本当に困っている人の生活を助けることに直結しますし、余ったお米はフードバンクへの寄付をしたことでロスは出なかったことも確認しました。しかし本事業は姉妹都市の交流事業の一環ということで、若者の貧困層への支援の観点から見ると、より若者特有の悩みに寄りそった、継続的な事業の実施を求めたいと思います。
三つ目に、夏場の気温上昇で、高齢者の熱中症リスクが高まる中、戸別訪問による熱中症対策の呼びかけの実施です。エアコンを我慢したり、エネルギー貧困になりやすい高齢者世帯に対して、アウトリーチで積極的に対応をしていただきました。暑い中、戸別訪問していただいた民生委員さんをはじめとする現場の皆さんに感謝したいと思います。今後の熱中症予防の普及啓発のためには、涼み処だけではなく、どこにいっても水が補給できる給水スポットの拡充についても検討していただきたいです。
2022年度は国からの財源をもとにさまざまな事業が展開されましたが、依然として物価高騰は続いているので、市独自の支援策も重ねて求めたいと思います。市民のニーズを調査し、より市民に寄りそった支援を今後もよろしくお願いいたします。
以上で、決算特別委員会で議論した内容や討論を今後の施策や予算等に反映していただけるよう求め、反対の討論といたします。
録画もあるので、ぜひご覧ください。
さて、新米議員として、感じたことを記しておきたいと思います。
定時に終わることを目指す決算審査
委員会は9時半スタート。お昼は12時から13時半まで休憩が入ります。
市職員の「働き方改革」「ノー残業」を目指して18時までぐらいには終わりたいと、委員長の発言がありました。それに関しては私も賛成ですが、夕方に近づくにつれ、議会全体が、議論を短縮しようという雰囲気を強く感じたのは、残念でした。
ひと昔前の国分寺市議会や、他の自治体のように、夜中まで議論を続けるというのも良いとは思いません。18時終了は良いのですが、できれば、3日間ではなく、もっと日数を延ばして議論を深めたかったと感じました。
市の500億円以上のお金の使い道をチェックする「けっとく」。このけっとくでの議論が、次の年の予算に反映されるのです。時間に限りがあるのはわかりますが、やっぱりもっと時間がほしかったのです。
ただ、議員全員でけっとくをやる議会も少ないと聞きます。他の自治体では、けっとくに出る議員は限られているケースもあるそうです。
なんとか、「議員全員で議論する」という国分寺市議会の伝統を守りつつ、せめて5日間ぐらい時間があれば、議員同士の議論も深まったのではないかと感じました。
12月議会まで1ヶ月を切りました
議員になって半年ですが、まだまだ慣れない議会の雰囲気や議員の仕事。新米議員らしく、たくさんチャレンジして、たくさん質問して、ときには失敗して学んで、成長していきたいです。
12月議会では、市民の方から、インボイスや中学校給食に関する陳情も出されるとのこと。9月に提出されたPFASの陳情も、12月議会で審査されます。
11月28日(火)〜12月19日(火)の日程で、冬の議会が開催されますので、ぜひまちの政治に関心を持っていただけたらうれしいです。
傍聴デビューもお待ちしています。
それでは、アディオス〜⭐︎
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