かつての少女より

加齢とともに差はあれど角は取れていくものなので、十六七には必要以上に尖っておくと、丸くなった時に却って心に幅ができていい。煌々と赤い花弁とトゲの貯えが「若さ」と呼ばれ、老害を喰い、距離を取られつつも高評価8、低評価2で収まりがつくだろう。

後はYouTubeとサブスクで銭コを稼ぎ、絶妙に試行錯誤を経たかのような間をとって新曲を披露すると、考察屋がでたらめな考察を投稿し、コメント欄にて「深み」と「共感」が生まれる寸法。

古典的な「現代の若者ビジネス」で成功した怪物が、間違えると今度は若者を誹謗する側に転じる恐れがある。

色即是空、輪廻転生、サスティナブル。

2048年2月

Ado