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【豆知識3連発!】全日本シニア選手権大会とは?|現地レポート

こんにちは。ちはやふる基金スタッフです。連日暑い日が続いていますが、体調など崩されていませんか?

さて、今回は梅雨の蒸し暑さも吹っ飛ばすほど元気をいただいた大会のレポート記事です!

6月15日(土)に開催された「第36回全日本シニア選手権大会」、通称「シニア大会」。基金スタッフ代表として、現地に取材に行ってまいりました。

「えっ、○歳からシニア⁈」
「最初は選手4人しかいなかった⁈」
「A級より上の級があるってホント⁈」

思わず人に言いたくなる豆知識たっぷりの記事になりました。ぜひ最後までお読みください。


【そもそも】「全日本シニア選手権大会」とは?

❶|背景

全日本シニア選手権大会」は、シニア世代を対象とした全国大会。略して「シニア大会」と呼ばれることが多いです。

いつもかるた会や大会でお世話になっている年配の方々に、感謝の気持ちを込めて楽しんでかるたを取ってもらおう」という想いから、福井渚会の栗原さんが発案されました。そのため、審判長や読手などの大会役員は若手が務めることとなっています。

❷|いつやるの?

例年6月に開催され、今年は6月15日(土)に行われました。

❸|どこでやるの?

現在は奇数年に東京偶数年に大津で開催されています。今年は滋賀県大津市の近江勧学館が会場でした。

❹|誰が出られる?

その年の4月1日時点で満50歳以上の方が出場できます。上の制限はございません。

❺|開催級は?

試合はトーナメント形式で行われ、A〜D級とG級があります。

❻|魅力は?

往年の名勝負を再現したような対戦があったり、逆に現役時代にはタイミングが合わずに対戦が叶わなかった選手同士の対戦が見られることが醍醐味であり魅力です。

昇級昇段が可能な大会でもあるので、シニア選手のモチベーションになっています。


【レポート】第36回全日本シニア選手権大会

6月15日(土)に近江勧学館で開催された今年のシニア大会。早速、結果をみてみましょう。

結果

【優勝】
G級 15名:上野 玲(京都小倉かるた会)
A級 29名:石丸 寛(福井渚会)
B級 31名:徳内 洋子(杉並かるた会)
C1級 19名:奥田 真由美(大津あきのた会)
C2級 18名:小澤 博友(富山たかさご会)
D級 24名:榊原 敦(神戸田子の浦会)

全日本かるた協会Webサイトより。優勝者のみ掲載。

まずは入賞された選手のみなさま、誠におめでとうございます!

シニア大会は昇級ができる大会。今回入賞された方は、次回のシニア大会はもちろん、一般大会でも一つ上の級で出場することができます。

3位までの結果は全日本かるた協会のWebサイトでご覧いただけます。また、下記のファイルからもご確認いただけますので、ぜひチェックしてみてください。有名選手のお名前もありますよ!

とてもシニアとは思えない!

これが正直な感想です。選手のお名前を拝見すると、今も現役で一般大会に出られている方も多く、「シニアとは一体…?」と思わずにはいられませんでした。

試合を見ていても、力強い攻め、守り、素早い払い手!年齢に負けない動きを目の当たりにして、パワーをいただきました。

もちろん試合は真剣勝負ですが、試合以外の時間は和気藹々とお話しされていてリラックスしている様子。
試合だけではなく、久しぶりに会う方との団らんも楽しみの一つになっているんだなあと思わされました。

競技かるたというと、高校生をはじめとした学生大会や団体戦にスポットが当たることが多く、私自身も大会の取材はタイトル戦や学生大会が中心です。

今回、改めてじっくりとシニア大会を拝見しましたが、肝が座ったパワフルさ、一生懸命さ、そして、余裕あるのびのびした空気を感じました。これは経験から来るものなのでしょうか。他の大会ではあまり味わえない雰囲気だなあと思います。

第36回全日本シニア選手権大会。観客も見守ります。

【知る人ぞ知る!】豆知識3連発

現地取材では何名かの選手からお話を伺い、「シニア大会」の知られざる豆知識をたくさん入手できました!みなさんにもご紹介しますね。

豆知識❶|昔は参加者が集まらなかった⁈

以前は参加者が集まらなかったため、出場できる年齢を下げていました。それでも、参加者が4〜5人だったことも。4人しか集まらなかった時はリーグ戦をしていました。

今となってはシニア世代の競技かるた選手も増えています。この先、参加者が増えていくと、出場できる年齢があがるかもしれませんね。

豆知識❷|ローカルルールがあった⁈

昔は「(大津で開催される年は)翌年からシニア大会への出場資格が得られる人が審判長を務める」というローカルルールがあったそうです。地域のしきたりに近いですね。

豆知識❸|A級より上の級がある⁈

先ほど登場した「G級」。「なにそれ、初耳!」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?

G級はシニア大会だけにある特別な階級です。G級に昇級・出場できるのは、名人位・クイーン位・選手権・シニア選手権・選抜戦・女流選手権の各優勝者のみとなっています。厳しい条件ですね!(笑)

なぜG級があるの?

せっかくシニア大会に出場しても、「元名人・クイーンやタイトル戦優勝者が相手だと勝てない!」という声が上がったのがきっかけとのこと。よりたくさんのシニア選手にかるたを楽しんでほしいので、新たにG級を作り別枠としました。

これで一件落着と思いきや、中には「私は松川さん(永世名人で現在の全日本かるた協会会長)と対戦したくてシニア大会に出ていたのに!」と、残念がる方もいたそうですよ。

「G」の理由は諸説あり

G級が誕生した背景は分かりましたが、ここで気になるのは「なぜ "G" 級なのか?」ではないでしょうか?

これには諸説あるそうで、「昔はF級まであったので、その下(次)の級ということでG級」「グランドチャンピオンの "G"」など、いろいろとささやかれているそうです。真相はいかに…?

以上、シニア大会の豆知識3連発でした!みなさんはご存知でしたか?

試合のようす。送り札も暗記も真剣です。

おわりに

いかがでしたでしょうか?まるで「若い子には負けないわよ!」と言っているかのように力強く札を取るようすが本当に印象的でした。

シニア大会は知れば知るほど味があって興味深い大会。学生大会のように、もっと注目を浴びる大会になるといいなあと感じた次第です。

また、小学生から年配の方まで、人生を通して競技かるたを楽しめる環境づくりをしていきたいと、基金スタッフとして改めて思いました。

まだまだ暑い日が続きます。いつまでもかるたができるよう、体調管理に気をつけてお過ごしください。


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