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卒業制作で考えた日光のこと

こんにちは。
 最近では、秋が深まり、すっかり朝晩は肌寒さを感じるようになりました。
毎年この季節になると気温が下がり、秋独特の匂いを受けて、少し感傷的な気分になります。

 最近、仕事ではモデルハウスに向けての設計社内コンペがありました。社内へのプレゼンとともに投票をうける形にて、最終投票まで勝ち残ったのですが、悔しくも一番にはなれませんでした。ただ、ずっとプランや暮らしやすさ、デザイン等、複合的に考えてあれこれ試行錯誤する時間はとても楽しく、すごく自分の身になった時間でした。
 一位の景品は、ホテリ・アアルトの宿泊券だったため、これは本当に悔しかったです。行きたかった・・・(笑)

 そんな夢中になってのめりこんだものが、過去にもありました。
それが学生時代の卒業制作です。もう3年も前になるのかとしみじみします。当時、私は宮城県の大学に通っておりましたが、建築設計や街づくりを主テーマのゼミに在籍していましたので、卒業制作では故郷、日光のことについて研究・制作をすることはずっと心で決めていました。
研究と制作を半年ずつの計1年かけて、日光と向き合う時間でした。

 研究から今、日光にある課題として私が捉えたのは、「観光化が進む一方での地域コミュニティの衰退、それに伴った伝統行事、弥生祭の存続が危ぶまれる状況」です。ここは個人的な寂しさも多くあります。
子供の時からずっと楽しみだった活気のあった弥生祭が開催できなくなることや、お世話になっていたローカルなお店がつぶされ、観光のための地域性などなにもないお店やコインパーキングになっていたりなど、本来、各町ごとに町紋を持ち、弥生祭はじめとしてずっとつながりの深いはずの日光東町のコミュニティが、観光という巨大な圧力に押しつぶされる。そんな違和感がどこかにずっとありました。

小松やさん

そんな背景から、卒業制作を通して、自分の掲げた構想・メインテーマは3点。

①日光独特の伝統行事「弥生祭」の価値の再認識

②東町コミュニティを再構築する建築

③観光客と居住者の接点を作り上げていく

これら成し遂げるための小さい建築を構想しました。思った以上に長くなってしまったので、また次の回でまとめてみようと思います。


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