ラフォーレの問題から、僕たちができることを

先日
ラフォーレのパクリ問題から
デザイン業界の閉鎖的な状況に対する疑問を
noteの投稿で投げかけてみました。

想像以上の反響があり
さまざまな意見をいただき、
考え方もアップデートされたので
今、どう思うかを書きたいと思います。

こちらがその内容です。

https://note.com/chiharatetsuya/n/n753983f68bfd

まず、びっくりしたのがその反響の多さと、
9割の意見が僕の考えに賛同するものだったことでした。
もっと賛否両論あるかと思ったのですが、
やはりデザイン業界の閉鎖感については
みなさん疑問を持たれているようでした。

ただ、
いくつかの意見で納得した点もありました。
まず、僕自身、言葉で吠えて語るのではなく
作品で戦えということです。
それは納得ですし、そのつもりで日々やってきたので
ここはより、やってやる!という気持ちになりました。
さらに、ADCの審査をしている人の意見で、
毎年同じ作品が選ばれるのは
「他にいいものがなく、やはりパワーがあるから選ばれる」ということでした。
審査内でも、毎年これでいいの?という意見は出るそうですが、キューピーやマグライトもどうしても絵にチカラがあるということ、他に勝てる作品が少ないということでした。
そこも納得できたのは、僕自身も
それらの作品に影響を受けてきたからです。

ただ、
同時に話していたのは、
閉鎖的状況が、若い人達に興味を与えておらず
戦える新しい作品も、少ないという事です。
ADCは広告的な戦略や話題になった事などは、審査対象にならず、絵の素晴らしさの戦いです。
なので、世間を騒がそうが関係ないので
より一般の人たちとの距離が開くのでしょう。

そこで、
僕ができそうな改革を考えてみました。

僕は僕の道を行き、デザイン業界のことは
気にせずやればいいのに。
という意見もありますが、
僕のクライアントのほとんどは
デザイン業界のことはわかりません。
なので、デザインを生むことがどれだけ大変で、
しっかりしたコンセプトを考え、そこにたどり着いているかを理解されず、激安かつ最短でデザインをたのまれることがあります。
新しいことをするにも、
スポンサーを探して、デザインを理解してもらうのは企画書をみてもらう前に、デザインにお金をだすの?と、思われているので振り向かせるのも大変なのです。
今回のパクリ事件も、表面の表現だけが取り立たされ、そこに至る経緯までは、だれにも届いていない事も原因の一つかと思います。

そう、
業界そのものが
いいデザインをより広める活動をしないと
デザインそのものの価値が軽視されてしまうのです。

広告のデザインはPRが仕事なのに
デザインそのものはPRされずに、わかる人たちにしか届いておらず、わからない人との距離が
繰り返し年々遠ざかっていると思います。

僕が考えたのは、
もっと他のメディアや
マスコミと連携すべきだと思いました。
テレビなどを通じて、映画の日本アカデミー賞や
本の芥川賞、直木賞のように、注目される賞をつくらなくてはいけないのでは?と思います。
ADCがそれをやってもいいと思います。
そこで世に出た作品は、だれが作ったのか、
しっかりとコンセプトや意味がつたわり
少しずつ、一般の人の理解が深まり、
パッと見でパクリだとか言われないための努力です。

物作りする人だけを教育するのではなく
一般消費者にむけても、理解を深めていく
努力は必要です。
たまたま、こんな文章をみつけたので
読んでみてください。

https://note.com/yagiwataru/n/n8fff3212702f

僕は、デザインは、デザインだけでなく
タレントや、イベント、全く違う概念をまぜて
立体的に話題にすることが好きです。
れもんらいふのスローガン
「かわいいと、変と新しいをまぜると、れもんになる」は、その意味から出来ています。

なので、
もっと、デザイン自体をPRする事も可能だと思います。

デザインの賞をデザイナーだけでなく
デザインしない人たちも発表がたのしみになるような時が来たら、絵だけをみてわからない人にも、
デザインの本当のおもしろさが伝わります。
パクリだとか言われない、安い金額で依頼されない。
そんな時が来ることを望んでいます。

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