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進撃のコキア。

久しぶりに庭のことを書きます。

庭を持つまで、植物を育てたことなんて小学生時代の朝顔くらいしか記憶がない私でした。

当然、植物の種類にも詳しくありません。

それでも、わからないなりに、家を建てた時に外構担当のKさんが私のために開けておいてくれた「フリースペース」に、ホームセンターで苗を買ってきてはちょこちょこと植えて悦に入っておりました。

そのひとつがこれ。

そう、コキアです。

ホームセンターのPOPには「別名ホウキギ」と書かれていました。

「ああ、そう言えばこれ、ピンクになるんだっけ?庭に植えておいたら可愛いかもね。」なんて夫と話しつつ、試しに3株買い求めてフリースペースに植えました。

植えた当初は、上の写真のようにやや細長いフォルムだったのが、だんだん膨らんできて下の写真のようにまんまるになってきたのです。

そして、10月には見事ピンクに色づき、庭に出るたびに私たちの目を楽しませてくれたのです。

「コキアいいねえ、可愛いねえ」

「来年も植えたいね〜」

すっかり我が家のアイドルになったコキアちゃん。

しかし鮮やかだったピンク色はやがて茶色に変わり、別れの時がやってきました。

ここで、クラフト好きな方ならホウキを作って飾るのでしょうが(いや、ピンクの段階で作るのだろうか)、怠惰な私がそんなマメなことをするわけもなく、「さよなら〜」と根から引っこ抜いて庭の片隅に作ってある残渣用のゴミ箱にポイしてお別れしたのでした。

時は流れて、今年の春。

チューリップが咲いた〜!と喜んでいたころ。

あら?この葉っぱのカタチは…

なんとコキアの赤ちゃん誕生〜!
去年のコキアから種がこぼれていた模様です。

やったー!今年も可愛いコキア見られるね!と喜ぶ我が家。

しかしこの段階で、写真を見た庭慣れしている某友人K田さんからは、

「種を飛ばす奴らには気をつけて…くれぐれも…」

と警告のアナウンスが出ていたのです。

でも、この可愛らしい葉っぱの形にすっかりやられている当時の私の耳には彼女の警告は響いていませんでした…

ところが。

あれ?

去年の花壇とは違うところからもニョキニョキ生えてきてどんどん育ってる!

あそこにもここにも。


著しい成長を見せるコキアの姿に、喜びを通り越してだんだん焦り始める我が家。

残念ながら写真がないのですが、えっ?!こんなところにまで?!という庭の反対側の隅っこにまでコキアの赤ちゃんが増殖を始めたのです。

それはまるでホラー。

まあ可愛い可愛いと言ってチヤホヤされていた子が実は宇宙から来た侵略者で気がついた時には無数の宇宙人に囲まれていた!なんてSF映画にありそうな物語を思い出させる繁殖力です。

可愛いと思っていたけどいい加減抜かなくては、と思い立った時には時すでに遅し、コキアは我が庭を掌握していたと言ってもよいでしょう。

しかし、この時の私たちには性懲りも無くまだ迷いがありました。

抜くけど、少しは残しておこう。

だって秋にはまた可愛いピンクになるんだもん…!

そう呟きながら、間引きスタイルでプチプチと抜いていったのです。

が!間引きしたはずなのに成長が早いのですぐくっついてしまう。

心を鬼にしてけっこう大きくなってる子をまた抜く…

そうこうしているうちに、ひとつ前の写真がしばらくするとこうなりました↓

しゃがんで草取りをしている夫が隠れんばかりに育ってきました。これが今年の6月。

そして今!

少し前の記事で書いた、骨折した夫の入院で横浜に行っていたため、富士宮を9日留守にして久しぶりに帰ってきたら、さらに伸びていました。

上の写真の、左下に見えているのは水道のメーター。

検針に来てくれる水道局の人は「チッ…」と舌打ちしていることでしょう。

間違っても「わあ❤️コキア可愛い😍」とはならないと思う。この大きさだと。

(あまりにあまりなので、後日このメーターの真上のコキアは伐採しました)

違う角度からどーん!!

恐ろしさに手が震えたのか写真もボケてしまいましたが、身長測定したところ、120センチ。

子どもなら隠れてしまいそうな高さに。

今朝もこの巨人の前で呆然としていたら、ワンちゃんのお散歩で家の前を通りかかった男性が「どうしたのコキア!!すごいね!」とびっくりされて苦笑いするしかなかった私です。

完全に巨人コキアに占領された我が庭…

これがピンクになるのは10月です。

それまでまだまだ伸び続けるのでしょうか。

Facebookでは、おともだちの皆様から「大きなスーモくん!」「お目々つけて〜」など可愛い表現をしていただいておりますが、実物を見た私には進撃の巨人としか思えません。

かつてのわたしは、YouTubeやブログなどで素敵なお庭をお手入れしている素敵マダムたちが、

「このお花はこぼれ種で、ほっといても毎年可愛い姿を見せてくれるんですよ❤️」

なんて楽しそうに語っているのを眺めながら

「なんと手間なし…こぼれ種、いいな」

などとこぼれ種で増える植物になかば憧れのような想いを抱いておりました(めんどくさがりなだけ)。

しかし今は全国民に言いたい。コキアの種だけには気をつけて!(大声)

今は、この巨人たちが全員で種をつけたあとの世界線を想像して震えている毎日であります。

ご清聴ありがとうございました。

追記:目をつける件、調べてみたら、案の定やっている人がいました。

コキアの名所。ひたち海浜公園


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