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100日後に引退するBL小説家 9日目、10日目

3/31(火) 9日目

 クロンダイクの冒険のイベントをクリアしたことと、ヒプマイアプリの初イベントが始まったこと以外は特に書くことがない。

 エミュー捕獲王決定戦、トンチキ具合が好き。おい、ラップしろよ

4/1(水) 10日目

 エイプリルフールも自粛ムード。センスが問われる一方で、企業とかは気合入ってるから結構好きだった。

 昔のこの日に、「今日、雪だってよ」と何気ない嘘をついたら本気で驚かれた記憶がよみがえる。

 今年は直近で降ったので、もう使えないや。


 やはり、創意工夫を凝らして人々を喜ばせる、感動させる、負の感情であれ心を動かすということは素晴らしい営みであると思う。

 しかし、自分がそれを本当にやりたいかと言われたら、正直言って面倒だしダルい。技術もないしね。

 ありえないほどの熱量を持って、あきれるほどに自己満足な作品を作りたい気持ちはある。しかし、現時点での自分の内面を掘り下げれば掘り下げるほど、うつろな空洞がぽっかりと口を開いて囁くのだ。

「お前はもう、何かに夢中になることはできない」、と。


 忘れたくない。あの高揚を。がむしゃらな熱さを。

 忘れてしまいたい。あの興奮を。燃え上がる欲望を。


 せかいは心だ、とある僧侶は言った。

 そして、生きている限り自分の心からは逃れられない。


 本当は100日と言わずに、今すぐ「やめまーす!」と言ってサッサと気持ちを切り替えるべく、読書したりぼんやりしたりするほうがいいのだろうとは思う。

 しかし、せっかく時間があるのだ。ぐだぐだと過去の栄光に浸りながら「虚しさを愉しむ」方向に行くのも悪くない。

 効率と生産性を求めすぎた社会が今の日本だ。一人くらい逆行してもいいだろう。


 皮肉にも、私はこんな今でも世界が美しく見えるよ。

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