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手で食べるとおいしいもの

zoffで買ったPCメガネを子どもが曲げてしまったので直すためにイオンに行こうと思った。それで、だいぶくたびれてきた子どもの下着もユニクロで買おうと思って、イオンがこんな楽しみだったことなんてないなあと思っていたのだけど、まずお昼ご飯をテイクアウトして、食べてからにしようということで、池のある気持ちのいい公園の木陰でくつろいでいたら、ずっとここにいたいのになんでイオンに行かないといけんないんやみたいな、イオンに行くことが面倒になってきて、やっぱそんなもんだな、イオン、となった。

ちなみに、イオン、もとは岡田屋呉服店という、三重の四日市にあった呉服屋である。

今日のお昼はイタリア惣菜のお店。ここ2ヶ月ほど毎週末どこかしらのお店のテイクアウトをしてきたなかで、抜きん出ておいしい。子どもが同じ保育園にいっている、ひとつ上の学年の子のおかあさんがやっている。

それで、テイクアウトをする時は近所に住んでいる、車を持ってない友達の分も買って届けることが多くて、今日は友達に渡したほうの袋にフォークなどが全部入っていたみたいで、いざ食べようと思った時にカトラリーも箸も何もない事態が起きた。

仕方ないので、もう広げちゃったし、手拭きは子ども用に常備してるものがあるので、手で食べることにした。

で、おいしさってカトラリーにも左右されるんだなと思った。イタリア惣菜と手は全然合わなかった。ラタトゥイユは、ふにゃんとしたナスとかパプリカの食感が、手で運ばれるとちょっと気持ち悪くなる感じがした。せっかく、もとはすごくおいしいのに、すごくもったいないことをした。

そのあと、フォカッチャの耳をきりとってヘラみたいにして食べることでなんとか乗り切ったけど、どれも、つんと冷たい金属のカトラリーで食べるのが一番おいしいだろうと思った。料理は、口に運ぶ手段やそれが口内に触れた時の感触も含めてのものなんだとあらためて。料理人が手でというなら手で、箸なら箸で、カトラリーならカトラリーで。

それで逆に、手で食べるのが美味しいものってなんだろうと考えた。パン。ピザ。ドーナツ。スナック系。ポテトとかナゲットとか手で食べたい。おにぎり。骨つき肉。カニ。ぶどう、いちご、みかん。

イタリア惣菜と手の相性の悪さに、手で食べると美味しいものなんてあんのかと思ったけど、考えてみるとわりとあった。手で食べると美味しいものは、あまり手の込んだものではないな。そのまんまのもの、まとまってるもの、ガツガツしたもの。フライドポテトもドーナツも油っぽくて手がベトベトするけど、手で食べたい。

鮨は手と箸とどっちがいいだろう。わたしはぬくまってしまう感じがして箸の方を好むけど、夫は手で触れた時に手で感じる美味しさがあんのやと言っていて、ほお、と思った。

イオンは行ってみたらまあ楽しかった。H&Mの子ども服にかわいいのがめちゃくちゃあった。しかし、フレーム直せますかと店員さんに話しかけながら、カバンからメガネケースを出して開いたら、肝心のメガネが入っていなかったのは最悪だった。



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