ト書きセリフ起こし_その5「地球温暖化が問題の現代 から 地球寒冷化が問題になっている異世界に 転生したお話」

【試食の後、宰相と転生者が歩きながら会話している描写】

宰相「転生者殿の話では温室効果ガスは水蒸気より有効だと。確かそうだったな」

転生者「はい。水蒸気にも温室効果はありますが
巡回して冷却作用もあるため、温室効果ガスの方が効果的です」
【水蒸気の凝結と温室効果ガスの違いを図解で説明】

宰相「件(くだん)は大量の温室効果ガスを吐くそうだが
それが地球の温度に反映されるのはどれぐらいになる」

転生者「わかりません」

宰相「我々の世界にも数学者はいる。核になる数式だけでも教えてもらえれば
こちらで補って・・・」

転生者「・・・わかりません(数式が)」

宰相「・・・」
転生者「・・・」

宰相「時折というか常々思っていたのだが・・・」

「なんで救世主に選ばれたんだ?」

転生者「わかりません…」
転生者(選ばれた理由か…)

宰相「特別力があるわけでも知識が豊富なわけでもないしな」

転生者(あっ…)
【宰相の言葉でダーウィンの言葉を思い出す転生者】

宰相「ん?どうかしたか」

転生者「いえ、なんでもないです」

宰相「とにかく、この世界では水蒸気開発が一番の支持を得ている。
検証実験で証明なんてできれば、俺も転生者殿の力になれるのだが・・・」

転生者「実験ですか・・・」
---
転生者「確かここが液体窒素で…うーん思い出せない」
【自室の机で紙をクシャクシャに丸める転生者】
※記載されている内容は以下のURLを参照
<https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12253575477>

転生者「ネットも無いし、実証実験する知識なんて
私にはないよ・・・」

転生者(大臣の人達に相談すれば…
いや『水蒸気開発』の見学の際に否定しちゃったからな)
(否定なんてするんじゃなかった…はぁ)

---
【回想シーン:転生して間もない頃】

【召喚されたイフリート数体が巨大なつぼの建造物を温めている描写】
【つぼの先端部分が縮まり圧縮され、勢いよく水蒸気が排出される描写】
【建造物の周辺を歩く三人(転生者・老大臣・若大臣)】

転生者(熱い…まるでサウナ状態だ)

老大臣「これが水蒸気開発場じゃ。現在世界に10基ある。
この施設で地球を蒸し風呂状態にして寒冷化を防いでいるのだ」
「今後も増築していく予定じゃて」

転生者(異世界では水蒸気で温暖化させてるのか・・・でも確か・・・)
「あの、もしかして十日前後で寒冷化してませんか?」

若大臣「!(ジーー)」
老大臣「ん?あー、降水量は確かに増えてるので、多少は冷えるが
それを上回るスピードで水蒸気を排出しているので、さしたる問題はないが」

転生者「いえ、水蒸気は凝結(ぎょうけつ)するのでこれじゃ駄目です。
全く意味がありません」

若大臣(ジーー)
転生者(あれ?なんか怒らせてる?)
老大臣「意味がないってどういうことじゃ?」

転生者「あっでも水蒸気にも温室効果はあるので
全く意味がないわけじゃないんですけど・・・」

老大臣「どっちじゃ?」

転生者「えっと、凝結の際に熱が宇宙に放出されてしまうんです」
【凝結の説明図を挿入】
「二酸化炭素などの温室効果ガスの濃度を高くするほうが効果的なはずです」

老大臣「二酸化炭素だと燃焼もせんじゃろ。
お主の言っていることは道理が通らんぞ、なんで温暖化するんじゃ?」

転生者「二酸化炭素は、えぇっと…炭素(C)と酸素(O2)が
くっついている異核2原子分子で・・・
異核2原子分子や3原子以上の気体に赤外線があたると分子が振動で…」

「振動…あっそうです、熱を持つ仕組みは確か電子レンジ(マイクロ波)とほぼ一緒です」

老大臣「電子レンジ」

転生者「です、です、電子レンジです」

老大臣「・・・電子レンジってなんじゃ?」
転生者「・・・」
【電子レンジとチーンの音の描写or若大臣(ジー)】

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