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ほんもののうさぎ

先生と玄関でハイタッチをしてさようならの挨拶をする。
そして、ぴょんぴょんと、保育園の2階の出入り口から出て、外階段を一段一段降りていく6歳の娘。
お迎えに行くと出会う、毎日の光景。

子どもは嘘みたいに本当によく跳ねる。走る。跳ねる。まるでうさぎみたい。

一日保育園にいて、遊びまわったはずなのに、
「おかーさん、公園に寄って帰りたくなっちゃったの」

そうなの?虫さされスプレー忘れたわー、と心の中で思いながら、渋々娘に付き合って公園に寄った。

枯れ木にかれはをさして、その葉の上に金木犀の小さな落ちたはなびらをちまちまのせていた。

夕方のチャイムが鳴って、帰るよ、と母にせかされて、遊ぶのをやめて自転車に乗った。

自転車の後ろでしばらく揺られていた娘が静かにしているなと思っていたら、ふいに言った。

「はー、九月の十五夜お月さま、きれいだったなー」

思わずニヤける母。それ、6歳児の感想なの?

まさか、きみは本当にうさぎさんだったのかな


最近の娘語録でした。



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