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いのちの神様 丹生川上神社(下社)にて

龍神祝詞を初めて読んだ時
そうか、この世は龍神の働きで出来たのかと
人々がなぜそんなに龍神が好きなのかがわかった。

龍神祝詞にはこうある。

「大宇宙根源の御祖の御使にして
一切を産み 一切を育て
万物をご支配あらせたもう王神なれば」

7月末日、今年再びの女人大峯登拝で
丹生川上神社下社を早朝に訪れた。
由緒書きをゆっくりと読むと
ご神徳にこうある。

「大気を浄化し
万物育成化育の根源たる水を主宰遊ばされ
地球上のありとあらゆる物証の上に
はかりしれない恩恵を垂れ給い
守護あらせられるいのちの神様である。」

昔、修行者は
丹生川上神社下社の横を流れる
丹生川のいのちの水で禊いでから
大峯登拝を行った。

現在は、幕末に幕府軍に討伐された
尊皇攘夷運動の天誅組の志士
7名の菩提寺である龍泉寺で
禊をさせていただいている。

この天誅組には
丹生川上神社下社の当時の神職
橋本若狭も参陣していたので
社内には天誅組の史跡がある。

橋本若狭の辞世の句は

「川上の神の心をこころにて 濁れる世には澄むとそ思ふ」

上古からここに存在し
地元の水神信仰のみならず
朝廷の尊崇も篤く
黒船来航の翌年には、孝明天皇が
国家安泰のための祈祷を宣旨されたほど。

様々な歴史が繰り広げられる中で
厳かに守護あらせられるいのちの神様

水は濁ると、循環によって浄化され
水が枯れると、命は損なわれる。

氣が枯れたらケガレといい
浄化するための循環の手法こそが
古神道に伝わる禊ぎである。

このところの日本は
亜熱帯地域かと思うほど豪雨がみられる。
「濁れる世」を禊ぐのが
自然の摂理なのかもしれない。

川上の神の心をこころにて。





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