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創作メモ④気持ちの風向きが変わった話

2022年末のあなたへ日記兼ブログ的な備忘録兼お手紙39通目。

時に残暑だったりするかと思えばちょっと肌寒いかな?という秋めいた気温が繰り返す。

天達さんが言ってた。この時期は一雨ごとに気温が下がる、一雨一度なんだと。そんな10月初旬の気候。服選びは上着でこまめな体温調節を忘れずに。

創作メモ④~苦手なジャンルをどう描くか~

ここ数年のマンガ制作で得た気づきを備忘録のため書き残す創作メモ。

今回は第4回目。

前回はこちら。

描けないと自分で自分にブレーキをかけていた、仕事をテーマにしたマンガ。

こういう、特定のジャンルマンガに対する苦手意識ってありますよね。

じっさいに仕事マンガを何作か作っていくなかで苦手意識がかなり薄れたのだけれど、それはどうしてだろうという話。

自分なりにこういうことではないかなと分析してみるけど、人によってまちまちだと思うので、まぁこんな検証もあるのだなという参考程度にどうぞ。

食わず嫌いならぬ描かず嫌い

前回メモでも書いた通り、私はそもそも就業経験自体が少ないうえに、一般的な認識として「仕事=大変、しんどい、ツラい」ものという前知識が先行していた。

仕事マンガを描く=仕事の大変さ、苦労面、次々迫るピンチをクローズアップしなくちゃいけない。

そういう仕事の大変さってなんだろう?と貧弱なりに想像力を働かせて思いつくのは、職場の誰それがパワハラだ、お局がどうだ、業務成績で足の引っ張り合いだとかなんとか。

…楽しくないな(-_-;)

腹黒い同僚とか、狡猾な上司とかひたすらパワハラな顧客だとか…描いててどうしても楽しくならない(-_-;)。

例えるなら、「ピーマンって苦いらしいよ。」っていう前知識をもって恐る恐るかじってみたら、ほんとだ苦いや!

じゃあピーマン食べない!

そんな、食わず嫌いに似た感情がずっとあったと思う。

「描けない」から「描かない」→そして「描けない」自己予言ループ

もちろん、気に食わない相手をやり込めてスカッと!という話もそれはそれで需要があるのだろうけど、それをするにはそれ相応のドロドロモヤモヤな前振りが必要になる。

前段階のネガティブな前振りがあるからこそ、クライマックスのスカッ!が効果的に活きるのだ。

もちろん人間関係的なことでなくて、仕事におけるピンチとか、解決したい困りごととかでもいいのだが。

職種に絡めながら職場で起こるであろう困りごと

って何があるんじゃらホイ?なのだ。

会社の機械が壊れた→修理呼ぼう

遅刻してやばい→走ろう。あと事前に連絡しよう

おススメ商品を売りたい→………具体案が出ない(-_-;)がんばれ!

私の想像力では、秒で解決してしまう困りごとかもしくは、どうしていいか分からない問題しか出てこない。

これでは話が作れないじゃないか。

そもそも出来のいい社会人でもなかったしな、しょうがない。

やっぱり自分にはできないんだ…。

実はこの「やっぱり…」が曲者で、できない、できない、と思い込んでる時は、人間これをいいがちな気がする。

①やり方が分からないからできない↓

②やったことがないからできない↓

③だからやっぱり自分にはできない↓

で、また①に戻る。

心理学でたしか「自己予言の成就」とかいってた気がする。

言わば好ましくない方の「自己予言ループ」なのだ。

これにはまると厄介なのが、自分でも無意識に「できない理由」を探して「できないこと」を正当化してしまう。

仕事経験が浅いから。知識がないから。

ビッグなプロジェクトを手がけたことなんてないから。

イヤな上司、顧客、同僚と対決したことなんてないから。

ドラマティックなスカッと経験なんてないから。

だから、できない。

に最終的に帰結する。

困ったものである。

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何より困るのは、「自分はこのループから出られない」と自分自身が信じてしまっていることだと思う。

しかし。逆を言えば、「このループって実は抜け出せるんじゃない?」と思考を変えれば、脱出のチャンスはあるということだ。

できないループ解決で気をつけたいこと

ここで気をつけたいのは、できない原因を精神論にもっていかないこと。時間がなくてとか休めてなくてとか物理的な原因以外にも、

やる気がないからできない

気持ちが乗らないからできない

てこと、ある。なんだ、本人の気持ち次第じゃないか!と昔カタギの私は思う。

というか、思っていた。気持ちの問題=甘えではないですか?と。

いやまぁじっさい、描けない、できないから「やる気が出ない」という事実もあるのだけど、そこで「それじゃぁあとはやる気の問題ネ!」では具体的な解決策ってあんまり出てこないのだ。

これも、できないループと半ばセットのように

できない→やる気がない→私の気持ちが弱いから→私ってダメなヤツ…

と言う自分否定ループが潜んでいて、どうかするとダブルで足を引っ張ってきたりする。

でもこれね、多分なんだけど。

できないってことと、私がダメかどうかは別問題

だと思う。

仕事マンガは描けない。やる気にも波がある。

でもそれと私がダメかどうかとは別評価じゃん。

ここをスッパリ分けるようになってから、気持ちが少〜し変わってきた。

できないなら具体的にどう動いて解決しようか?という風に気持ちの風向きが変わってきたんだと思う。

できないことは分かりました。

やる気が出ないことも重々承知しました。

それでは、できるためにどうしましょう?

知識が足りない、なら調べよう!だし、お手本がみたい、なら他の人の作品読もう。なんである。

疲れてやる気が出ないです、ならまず休もう!だし。心が疲れて気持ちが乗らない、ならケーキ食ったり推しを愛でて、まずは自分をゴキゲンにしましょうや。

です。

全ての話はここから。

体と心を整えてから。

そんなこんなで、若干スピリチュアルな感もあるものの、「苦手だからできない」から、「もしかしたらできるかもしれん」へと気持ちが転換していった。

そうしてやっと

だったら描いてみるか!

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なんとか、スタート地点に立てた気がした。

マンガ描けようが描けまいが、私自身の、アラフォー家庭持ちのマンガ描きと言う実態も価値も、言うてまぁ大して変わらないので。

トライできるならやって損はないだろう。

そんなわけで、今でもできるトライはやってみようと思っている。

トラ年だしね!あと2ヶ月ちょっとだけど笑。

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今回はここまで。

次回、私なりの気づきに基づいて描いたマンガについてです。

ではまた次回、創作メモ⑤で。

読んでくれてありがとう。

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