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大学を卒業するかどうかについて

 私は長い間塾の講師をしていますが、今までに比較的よくみてきたケースの1つで「大学に合格したけど、卒業しない」という生徒がある一定数おります。

 私の結論は「卒業したらいいのかなー」という事なんですが、いつも通りなぜ大学を卒業した方がいいのかを考えたいと思います。

 ちなみに私の意見など、それぞれの方の感覚で一蹴して下さいね。あくまでも1つの意見ということで。

 なぜ卒業した方がいいかと言うと「仕事の幅が広がる」からです。なので仕事の幅を広げる気がないなら大丈夫かなと思います。

 ちなみに大卒という肩書きが人生を救ってくれる時代は終わりに近づいていると前回の仕事についてのnoteでも書いた通りですが、未だに仕事の幅を持たせるという観点では機能していると思います。

 仕事を「大企業型」「地元型」「残余型」の3つに分類して考えると分かりやすいかも知れません。

 このうち「大企業型」の仕事に就きたいと思った時に大学卒業はかなり有効な手段であると思います。具体例をあげると、任天堂やSONY、伊藤忠商事など世の中に名だたる会社、後は地方公務員(上級職)などもここに該当するでしょう。そして、世の中の人たちの成功観はここに多く集まっているように思います。こういった仕事に就きたいと思った時には、大学卒業や学歴というのはある程度ものをいうのではないかと思います。手堅いというイメージが強く残るかなと思います(実際はそうでもないのかもしれませんが)。

 次に「地元型」の仕事。地元の人たちとともにやっていく仕事でこのような仕事の場合は大学卒業など不要だと思います。この地方型の仕事はWebなどを通して、ものすごい利益をあげるようになってきていたりします。私がやっている塾なんかもこのカテゴリーだと思いますし、美味しい小料理屋さんやカフェ、小さな工場などもこのカテゴリーかなと思います。人とのつながりを大切にしながら仕事が出来ることが多いのかなと勝手に思っています。こちらは不安定だけど、一発大きいのを当てられるというイメージがあるかなと思います。ここで勝負するなら学歴・大学卒業なんてものは不要かなと思います。

 そして、「大企業型」にも「地元型」にも属さない「残余型」という仕事があります。大企業に勤めているわけではないが、地域に足場があるわけでもない人々を「残余型」と呼んでます。足場が地元にないが、大企業でもない人たちです。必ずしも所得が低いというわけではなく、典型的な形もあまり存在しないというのが特徴かと思います。典型的な形がない分、大学卒業も学歴もあった方がいい場合となくてもいい場合があるのではないかなと思います。

 で、今回の話は大学卒業を諦めると「大企業型」の道がなくなるよという事だけです。ちょっとだけそれが勿体無いなと思ったりもするという程度のことです。

 余談ですが、今回のこの「大企業型」「地元型」「残余型」のカテゴリー分けは小熊英二さんの『日本社会のしくみ』という本から借りておりますが(小熊さんとちょっとズレてます)、残余型の課題として今回のコロナウイルス感染症のような事が起きたときに地元や企業がしてくれないので、サポートしてくれるものが少ないことを指摘しています。

 前回の記事ではこの「大企業型」の仕事はつまんない事が多いかもって書いているので矛盾しているところもあります(笑)。

 ただ私なりの1番の理想は「大企業型」に属しながら「地元型」「残余型」の仕事をするということです。おそらく数年後にはこのパラレルワークという形が一般的になってくるはずで、片足「大企業型」、片足「地元型、残余型」みたいな人が増えてくるのではないかと思います。

 大企業型にちょっとだけでも入っていると気持ちすごく楽です。

 私などは自身が体験して、この形がとても過ごしやすいなと感じているので、大学卒業を少し推してしまうという訳でした。私なりの「正義」ですね(笑)。以前のnoteでもご紹介した通りです。

 今日はこれまで。


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