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心がぽきっと折れること

仕事で対外的に重要な数値の算定作業をしていて、大詰めの作業中、もう修正が厳しくなっているタイミングでのミス発見。

振り返ってみてもどうしたって起こってしまったミスなのだけれど、上司に上げた時の「またー?」の疲れ切ったような一言に、心がぽきっと折れた。

音が聞こえそうなくらい、ぽきっと。

心に絆創膏をぐるっと巻き付けて、なんとかこらえながら翌日修正作業を終えたのに、また深夜見つかった別のミス。

あまりにへとへとで頭を動かせず、ひとまず帰ったものの、パソコンの画面が頭にこびりついて眠れず、最悪の精神状態だった。

そのまま土日に入ったので、休み中に確認に行こうと思うのに、どうしても行くことができなくて。

ああ、こうやって心は病気になってしまうんだなと、涙が止まらなかった。

私は実家が近くにあるので、母親に全部話して、大泣きして、抱きしめてもらって、なんとか大丈夫だったのだけれど、

ちょっとしたことで、他の人から見たら大したことないことで、簡単に心は落ちて、そして起き上がる力が1ミリもないということが、誰にでもあり得るんだと分かった。

私は恵まれたことに、今まで危ない状態になったことがほとんどなくて。

身近に心の治療をしている人もいるのに、その本当のところはちっとも分かってなかった。

今回少し辛い思いをしたから分かるようになったということではなく、分かっていない、ということが分かった。


月曜に早く出勤して対応したら、結果的には大したことなく、しれっと軽い修正をして終わった。

その日の仕事帰りにご褒美で買ったマンゴーは、熟してなくて、すっぱくて、そのすっぱさが心に沁みて、なぜだかとても愛おしかった。

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