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キリル文字のタイプと筆記体が違いすぎるのどうにかしてほしい

キリル文字を見たことがありますか?ロシア語だけでなく、モンゴル語でも使われているキリル文字。日本人には「顔文字に見える」と言われがちですが、実はもっと奥が深いんです…

私がキリル文字を勉強して、わかったことと突っ込みたくなったところをまとめます。

顔文字が成立しなくなった瞬間

私とキリル文字の出会いはモンゴル語。生徒の名前やお知らせを読まなければならないので渋々覚え始めました。アルファベットに似ている形で同じ音もあれば、アルファベットに似ているのに全然違う音の文字もあってちょっと苦戦しましたが、生徒の名前は1年ぐらいですらすら読めるようになりました。生徒の名前はカタカナのリストでもらっていたし、名前は名詞だしある程度傾向があるので当然といえば当然ですが…

モンゴル語は、キリル文字の書記通りに読めば大体OKなのでわかりやすいです。ロシア語だと色々と変化するらしく、同じキリル文字でも難しいそうです。文字一緒なのに語族も語順も違いますからね…

そして、キリル文字が読めるようになると、顔文字で使われているキリル文字が文字として成立してしまうので、なんだかちょっとつまらなくなります。

なんでそう読むの?アルファベットと違う文字

・И

アルファベットだと"I"、「イー」と読みます。これ、Nの反対じゃん、なんでイになるの?と困惑。

・Н

アルファベットだと"N"。え?これ"H(エイチ)"じゃん。

・Р

アルファベットだと"R"。明らかに"P"じゃん。ピーじゃん。

・С

アルファベットだと"S"。"C"でしかない。モンゴル語だと「イス」と発音していました。もっと混乱。

・У

アルファベットだと"U"。絶対"Y"でしょ。モンゴル語には似た文字でҮもあります。発音も似ています。

・Я

アルファベットだと"Y"。「ヤ」と言う音になります。Rの反対じゃん、と何度突っ込んだことか。

・З

アルファベットだと"Z"。数字の3にしか見えない。モンゴルの大統領が、この文字と3を間違えて読んだことがあるとかないとか。

→モンゴル人も間違えるのかーい!

どうしたらそうなるの?筆記体が全然違う文字

私が筆記体を勉強して「どうしてそうなるの?」と思った文字をあげてみます。せっかくなので、私の下手な手書きでお楽しみください。(文字は、左からタイプ、手書き大文字、手書き小文字)

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アルファベットだとGの発音になります。まあ、大文字は分からなくはない。小文字は何これ。

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これはDの音。大文字はわかるが、どうしてこの小文字はDと読むのだろうか。Gじゃないか。

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T。なぜ、タイプで1本しかない線が3本になるのか教えて欲しい。

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これはShの発音。特に小文字は続けて書くとTと似るから、Tは上に棒、下に棒をつけるという、荒技で乗り切る。もっといい方法あったのでは?ちなみに、タイプのShは、「山」と書きがち。日本人あるあるか?

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これはLの音。LなのかRなのか分からなくなる。

キリル文字の筆記体を書いても私は私だった

モンゴルでは小学校1年生からキリル文字の筆記体を徹底的に叩き込まれます。生徒のノートを見ると、やはり筆記体が並んでいます。私には全部きれいに見えるけど、やっぱり日本みたいに「字がきれいな人」というのはいるらしいです。

私もキリル文字の筆記体だったら上手に書けるのかも。そう思って、生徒の名前が書けるように筆記体を猛特訓。夜、生徒の寮に乗り込んで書き方を教えてもらったこともあります。一文字書くごとに「先生、上手!」「すごい!」と褒めてくれる教え上手な生徒のおかげで書けるようになったものの、気づいたことがあります。

私の手から生み出される文字の系統は、どんな文字の種類であっても変わらない。

文字は変わっても手は変わらないんだということを改めて認識しました。英語の筆記体あたりで認識しておきたかった事実。そもそも文字をきれいに書く練習の方が有益だったのではないかと思うぐらいです。

アルファベットに近いので、比較的覚えやすいキリル文字。みなさんも覚えてみてはいかがでしょうか。(あんまり役に立たないと思うけど。勧めといてどうかと思うけど。)


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