ムリにポジティブになるより、生命のたくましさを信じる
自分の内がわに、ネガティブな感情がうまれたとき。まずはそれをあるがままに認めるといいです。
と言われたら。「ただ認めるだけで本当に大丈夫なのか。」となかなか信じられないかもしれませんね。
「ネガティブな気持ちをあるがままに認めてしまったら、ますますひどくなって、たいへんなことになるんじゃないか。」そう心配してしまう。
だから、
「これ以上落ちこまないうちに、はやく自分で何とかしなければ。」と、ムリやりポジティブに考えたり、思いつく行動に飛びついたりして、気をそらしてしまうことに慣れている。
わたしも昔はそうでした。
これは、「生命には回復し、さらに成長するたくましさがある。充分な余白と時間があったなら、自然に前を向けるのだ。」ということを、心の底から信じられなかったからだと思います。
まずは、ちょっとしたモヤモヤから、生命の回復する力を体感するといいですよ。
生命力をすんなりと発揮するには、身体の内にわきあがる感覚や感情をまずはあるがままに認めるところから。あるがままに認めることで余白ができます。
たいていは、感覚や感情を素直に感じるまえに、「どうしてこうなったのか」「わたしが悪いから」「〇〇が悪いから」……といろいろな説明をつけたり分析したりしてしまいます。これにとらわれると、なかなか抜けられない。
こういう考えが浮かんでくるのも止められないのですが、ひとつの考えにとらわれないようにします。つぎつぎに浮かんでくる思考は、「川のながれ」だとイメージして、ただながれ去るままにしておくといいですよ。
もしかしたら、ながれ去らずに踏みとどまってはげしく批判してくる思考が、いつも内がわにあるかもしれませんね。
その場合は、その思考が本当に望んでいることを聴きとってあげられるといいのですが。慣れていないとむずかしく感じるでしょうか。内がわの感覚を認めることに慣れてくると、だんだん、このきびしい批判者にも圧倒されなくなっていきますよ。
あとは、内がわにあらわれた感覚や感情と同化しないこと。
同化する、と余白がなくなります。同化したまま感情に巻きこまれていると、ネガティブな感覚が強まっていきます。これが、怖れてしまう状態ともいえますね。
「わたしは悲しい」ではなく、「わたしの中に悲しいという感じがある」と言いかえるだけで、同化せず余白が生まれます。
・余白をあける。
・ひとつの考えにとりつかれないように、浮かんでくる考えはただ川のながれのようにながめて、流していく。
・内がわにあらわれる感覚や感情をあるがままに認める
・ひとつの感覚や感情に同化しないように言いかえる。「わたしの中に○○という感じがある」
・あとは生命の回復力におまかせ。
この間、はじめは重たい、しんどい、感じを味わうかもしれません。その感じをあるがままに認めて、ただそう感じているんだなぁと親身に見てあげていると、必要な時間をかけて、解放されていきます。