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Radio Chidorian #03


これまでとこれから

ポッドキャスト打ち切り宣告

昨年末にポッドキャストを始めた。Spotifyの機能を使って番組の中で曲をかけられるということを知ったからだ。ラジオDJの真似事ができるということで、やってみた。
録音した自分の声には全く馴染めなかったが、回数を重ねれば少しはマシになるのではないかと考えていた。月イチペースで更新できたらと1月には2回目を公開した。
ところが2月に入ってSpotifyから「Spotify for Podcastersに関する重要なお知らせ」なるリリースがあり、それが一部ポッドキャスターにとっては衝撃的な内容だった。

2024年6月初旬より、Spotify for Podcastersでは、次世代のポッドキャストツールの構築にさらに注力するため、独自に開発した制作機能の提供を終了します。これにより、以下のSpotify for Podcastersの機能は利用できなくなります。
・ウェブ版での録音と編集
・モバイルアプリでの収録と編集
・Music + Talk

「Spotify for Podcastersに関する重要なお知らせ」より

利用できなくなるうちの “Music + Talk” というのが番組内で曲を流せる機能で、これがダメとなると私のポッドキャストはもう成立しない。代替機能は用意されておらず、有無を言わせない『番組打ち切り宣告』だった。

さて、どうしよう

機能が使える5月までは番組を続けようかとも思ったが、まあどうしたってモチベーションは上がらず番組は更新できずにいる。さて、この先どうしよう。
そもそもはラジオDJをやってみたいという動機で始めたわけだが、突き詰めると曲が紹介したかったのだ。“マンスプレイニング風” と銘打っていたように、誰に訊かれたわけでもないのに「この曲いいでしょ!このバンドはね!」って伝えたかったのだ。だから、それは続けることにした。
元々ポッドキャストではフリートークなど出来るはずもないから完璧な台本を用意していた。これからは用意した台本をポッドキャストにはせず、文字情報としてnoteに載せようと思う。“読むラジオ・読むポッドキャスト” だ。
それって数多ある音楽関係の文字媒体と同じじゃないかとお思いでしょう。まあそうなんだけれど、元々ほとんどリスナーはいなかったし、伝えたい・知らせたいという極私的原初的欲求の言わば “ガス抜き”で、「私が好きな曲しか紹介しない」という意味では唯一無二だ。
なんだか言い訳しているみたいになっちゃったけど、やりたいからやる、というわけ。
更新頻度は決めず、紹介する曲数もまちまちになると思う。そして、これまではSpotifyで曲を聴く形にしていたが、今後はみんなが聴けるYouTubeの音源を貼り付ける形にしたい。Spotifyでも聴けるようにプレイリストを作ろうかな。
そんなわけで、読むRadio Chidorianをよろしく。

Radio Chidorian #03

始まりましたRadio Chidorian。
ただの音楽好きが、気に入った新譜を中心に紹介していこうという、押しつけ型マンスプレイニング風 “読む” ラジオ番組です。

SpotifyのMusic + Talk機能が使えなくなるということで、当番組は文字で音楽を紹介する形に変わります。今回は5曲ご紹介します。それでは、始めましょう!

M-1 『Fana』 Bank

1曲目はインドネシア・ジャカルタの音楽集団 Bank の 『Fana』です。

Spotifyの.ORGというプレイリストに入っていて気に入ったのですが、どうやらこれが初めてのリリース曲らしく、情報がほとんど見つかりませんでした。
メンバーは、Kimo Rizky (Kimokal), Charita Utami, Imam Buana, Harsya Adhyatmiko, Aryo Adhianto (Space System, A Fine Tuning Creation), John Paul Patton (Kelompok Penerbang Roket & Ali), Dea Barandana (Precious Bloom), Zaki Danubrata (Mantra Vutura) の8人。これ、サイトからコピーしてきただけなのですが、個々で活動していたエレクトロニック・ミュージックの音楽家たちが集まってスタジオセッションをしたところから始まったと、そんなところらしいです。日本語の情報は皆無でした。なにかご存知の方は教えてください。
ちょっと懐かしいポップスの香りもするダンスミュージックで、今後の活動に注目です。

M-2 『魚缸 feat.椅子樂團』 江美琪

2曲目は台湾の歌手、江美琪(チャン・メイチー)さんの『魚缸』です。

江美琪さんは1999年にファーストアルバムをリリースして以来、広く中華圏で活躍されています。英名はMaggie Chiangで、愛称は「小美」だそうです。もう全部Wikipedia情報です。ごめんなさい。
この曲は台湾のバンド椅子樂團 The Chairsが全面的に参加していて、作詞作曲はメンバーの陳仲穎さんです。
とても椅子樂團らしい、ノスタルジックでスタンダード感溢れる曲調で、江美琪さんの癒やし系ボイスがぴったり嵌まっている名曲だと思います。
因みに「魚缸」は水槽のことだそうです。

M-3 『一雨 feat.諭吉佳作/men』 fishbowl

さて、水槽の次は金魚鉢です。
3曲目は、静岡のご当地アイドルfishbowlが、メインボーカルに諭吉佳作/menさんを迎えてリリースした新曲『一雨』です。

fishbowlの名前は、金魚の形に例えられる静岡県すべてを包み込むアイドルになりたいというところから付けられたそうです。
アイドルオタクには、多くのアイドル楽曲を作ってきたヤマモトショウさんがプロデュースしていることでよく知られています。
もちろんこの曲もヤマモトショウさんの作詞作曲ですが、メインボーカルは静岡県出身の諭吉佳作/menさんが務めていて、fishbowlメンバーが歌ったバージョンに先駆けてリリースされました。
3年前のデビュー曲『深海』でも諭吉佳作/menさんのバージョンがリリースされていて、その再現です。とても良いので、メンバーのバージョンを差し置いて採り上げてしまいました。

M-4 『漂流木』 LÜCY

4曲目は、台湾のSSW・LÜCYの久々のリリースになります『漂流木』です。

LÜCYは2021年から活動を始め、すぐに台湾国内のみならず海外からも注目されるアーティストになりました。
この曲は、2022年にリリースされた珠玉の1stアルバム『LÜCY』以来、ほぼ2年振りの新曲になります。
冒頭激し目のギターから始まるので面食らいますが、ちょっとアンニュイなボーカルは健在で、今年は活発に活動してくれるのではないかと期待が膨らみます。
因みにMVを監督しているのは、DYGLやHOMEなどのMVも作っているKohei Yonahaさんで、日本のスタッフとキャストで撮られているようです。少年、いい顔してますよね。

M-5『goodbye and godspeed』 Sarah Kang

最後の曲になりました。Sarah Kangさんの『goodbye and godspeed』です。

韓国出身でニューヨークを拠点に活動しているSarah Kangさんの新曲です。
この番組では以前もご紹介しました。彼女の作る曲はいつもどこかノスタルジックな雰囲気を纏っていて、この曲もS&G辺りのフォークミュージックを彷彿とさせます。
友との別れを惜しむ大変美しい曲で、ひょっとして卒業シーズンにぶつけてきたか?と思いましたが、おそらく違いますね。
インスタの写真などを見てもわかりますが、彼女は現在ご懐妊中で、この曲をリリースした後しばらく産休に入るそうです。
安産を祈願しつつ、活動再開を待ちたいと思います。

というわけで、5曲紹介しました。いかがでしたでしょうか。
今回は、偶然ですがアジアのミュージシャンが揃いましたね。
アジアのインディーズ・ミュージックは今、国境を越えた活況を呈していて、サブスクなどのおかげで情報もダイレクトに入ってくるようになりました。このワクワクを、また折に触れて紹介できたらと思います。
それではまた、お会いいたしましょう!さようなら!

※今回ご紹介した曲のプレイリストを作りました。Spotifyのみになりますが、よかったらお聴きください。


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