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【選挙ウォッチャー】 宮城県議選2023・加美選挙区レポート。

 10月13日告示、10月22日投票で、宮城県議選が行われました。
 この加美選挙区は、宮崎県北部の大崎市の西にある色麻町と加美町から構成されている選挙区です。定数1に対し、現職と新人の2人が立候補し、37歳の若い新人が現職を打ち破ることができるのかが見どころです。
 現職の高橋啓さんは、8年前の選挙で自民党の現職をダブルスコアの大差をつけて破ったため、あまりに選挙が強すぎて、2019年の宮城県議選では無投票当選になっている人物です。そう簡単に勝てる相手ではありませんが、果敢に挑戦する若者がいたという感じです。

高橋 啓 69 現 無所属(3期目を目指す)
猪股 豪 37 新 無所属

 今日まで宮城県議選のレポートをお届けしてまいりましたが、これで選挙が行われた18選挙区すべてを網羅することができました。ポスターだけの紹介になってしまったところが多くありましたが、福島第一原発事故が起こり、海産物の売上減少も含め、実害を喰らっている隣の県であるにもかかわらず、まだ女川原発を再稼働するべきだと考える「極限のアホ」が多すぎることに驚かされると思います。
 そして、そんな「極限のアホ」が恥ずかしげもなく政治家を名乗り、病院を削り、福祉を削り、オスプレイやトマホークに巨額のお金を突っ込んだあげく、それを支持しているのです。トマホークを買うお金に関しては、自分たちの復興予算から捻出しようとなっているのに、「国策だから」ということで反対もしない。アホで無能で無責任な人間たちが、いかに多いのかということです。バカが政治家をすると、国が滅びます。


■ 加美選挙区・選挙ボード解説動画


■ 能登半島地震で分かった原発の脆弱性

今回、さまざまなトラブルが発生した「志賀原発」の入口の看板

 今回の能登半島地震で、またしても原発が脆いことがわかりました。
 実は、志賀原発を運転している北陸電力の発表では、地震に強い原発を実現するために、従来の耐震基準の600ガルから、さらに耐震性を高め、1000ガルまで耐えられるように引き上げたので、これで大丈夫だとドヤで語っていました。
 ホームページには参考情報として、平成19年3月25日に発生した能登半島地震では、マグニチュード6.9、志賀町では震度6弱を記録しましたが、その時の揺れの強さは292ガルだったので、1000ガルだったら絶対に大丈夫だという話だったのです。アホの原発推進派たちも「津波で壊れることはあっても、地震で壊れることはない」と自信満々でした。
 ところが、能登半島地震で志賀原発が喰らったのは、なんと、2828ガルです。今回のマグニチュードは7.6ですが、震源が浅い位置だったこともあり、非常に大きく揺れました。東日本大震災の最大値が2933ガルだったので、ほぼ同等の揺れに襲われたと言っても過言ではありません。
 実は、今回の地震で1000ガルを超えたのは、輪島市、珠洲市、穴水町など計7地点。これほど広範囲に1000ガルを超える場所が見つかるのは珍しいと専門家が唸っていましたが、耐震基準の2.8倍以上の大きな揺れに襲われているので、もし運転中だった場合には、まったく予想もしない過酷事故が起こっていても不思議ではありませんでした。
 つまり、今回の能登半島地震で教訓にしなければならないことは、「ここ数十年程度の記録で大丈夫だったからと言って、必ずしも大丈夫であるとは言えない」ということです。しかし、そうなってしまうと原発の安全性は根底から崩れてしまうので、これだけの地震を経験してなお、まだ原発は安全だと言い続けるヤバい国なのです。いよいよアホが多すぎて、この国を滅ぼそうとしているようにしか思えません。


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