僕と甥の精神病同居生活について

同居して6年経ったことから精神病について見えてきたこと

僕は統合失調感情障害、同居している甥は統合失調症。僕のは自分から精神科受診の必要があると判断して通院したので、症状の程度としては軽度の方なんでしょう。

甥は急性期症状(身体全身が硬直して動けなくなった)が19歳の時、大学の医療相談センターを介して精神科にかかったのですが、当初は自律神経失調症と診断されたようです。その後、幻聴と幻覚の激しい症状が出て医療措置入院。退院後、精神科には通っていたんですが、どうも本人含め家族揃って精神病ではないと思いたがっていたようです。

甥が30歳になってまもなく、付き合いのない僕の家に兄貴とともにやってきて、少し話を聞いたらすぐに「ありゃ、お前、精神病じゃん」と。10月ぐらいから勝手に断薬して、12月になっておかしくなって通院し薬剤をもらったんですけど、処方が断薬前と同様の1日1回にまとめられている状態。この話を聞いて、血中濃度が全くなくなった状態なんだから、1日3回なり4回なりに分ける処方じゃないといけません。甥はそれを知らず1日1回服用で小さなオーバードーズを毎回繰り返してしまい、薬に対して恐怖感を抱いたんでしょうね。

ディケアで服薬指導を受けていた僕からしたら、服薬処方をいちからやり直さないといけないじゃんと。来たのが週末でしたので緊急対応として1日4回に分けて服薬させ、僕が知らないまんまだった甥の人生をぶっ通しで話し合いました。疲れてぶっ倒れたら寝て、目が覚めたらまた体験談を聞くってなこと。これは数ヶ月続けました。

週が明けて僕の担当医に診察してもらい、僕と同居するならということで通院することになりました。1週間後、診察受けた際には「著明な改善がみられる」と太鼓判を押してもらえ、甥からの信用度もぐっと上がりましたね。
甥と同居して見えてきたことは、

・生育歴でのトラウマやアダルト・チルドレンであったこと。

・脳に限らず、生活習慣病にみられるような内蔵器官の内分泌異常による病気だということ。薬剤服用や生活習慣の適正化により改善が見込める可能性も高い。

・動きがぎこちなく、筋肉の過緊張、過弛緩がそこかしこにあること。このことで筋肉の運動神経が正常に働かず、神経の大元である脳内の神経回路にも影響を与えてしまっているだろうこと。これは逆かもしれません。脳内回路形成が異常になったことで運動神経に影響を与えたのかも。

・現実世界とは全く繋がりを持たない「妄想」内での思考に留まりがち。現実との接点をなんかしら持っている「想像」の働きが弱すぎ、他者とのコミュニケーション形成において多大なる影響を与えていること。相手が何を考え、何を思っているのかに対して想像することができず、自分勝手に決めつけたマイルールに従った行動をとってしまい、その突飛さで相手を笑わせたり、「この人、危険。要注意」と思われているだろうこと。

・感情の制御が効かないし、逆に無表情過ぎたりし、身体の制御も効きづらい。

・人体の諸活動は精神により制御され、他者にはその制御によって統合人格と思われること。しかしながら実際は制御できていないので「統合失調症」と命名されているのだろう。

・他者には、身体的表現――バーバルであれノンバーバルであれ――で判断されるだろうこと。

以上から見えてきたことは、以下の医療福祉サポートが有効だろう。
・精神科医による治療方針と薬剤処方
・臨床心理士によるカウンセリング
・作業療法士による感情表現技術向上
・理学療法士によるストレッチ並びに筋力向上
・精神保健福祉士による家族・社会生活支援

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