ラストディフェンダー・続章クリア100人(推定)突破記念記事2

過去作名前ネタ集。
この記事は北国狩人物語、ラストディフェンダー本編と続章のネタバレを含みます。

【北国狩人物語 小ネタ集・名付け編】

■ルスラン・クルースニク
狩人の物語なので、敢えて主人公に狩りの対象である獣の名前を付けたら逆にカッコ良いんでは……?
と思い、カッコいい獣の代表格といえば獅子=ライオンなのでロシア語でライオンは何ぞや、と思い調べたらЛев(日本語だとレヴみたいな発音)とのこと。ちょっとピンとこなかったので獅子由来の人名を調べてたら
Русла́н(ルスラーン)という名前があったので音引きを縮めて採用。ゲーム中だとルスラン=獅子となっているが正しくはなく、本来はルスラン=獅子を由来とするロシアやスラブ圏の男性名、ということになる。
クルースニクの姓はスラブ圏の吸血鬼伝説であるクルースニクとクドラクの伝説に因んでおり、ルスランの一族が魔を狩る一族だったという設定はここから引っ張ってきた感がある。
命名ついでにクルースニクの一族の男子は獣の名を与えられるというそれっぽい設定を思いついた

■ソーニャ
ルスランの妹。一般的なロシアの女性名Соняから命名。クルースニクの一族は男子のみが獣の名を与えられるので、女性は捻らずにいかにもロシアっぽい感じの名前を付けた。
一時期ネットミームみたいに流行ったキル〇ーベイ〇ーのキャラが脳裏をよぎったがそのまま採用。

■チェルノ
ロシア語で黒を意味するчернитьから命名。本来の発音だとチョールヌィみたいな感じらしいがそこは日本語ナイズして表記することにした。チェルノブイリとかでなじみ深いですし。
サブシナリオの『銀景に黒と赤』は雪景色の中でチェルノと紅影が戦うことが主題であることに因む。

■ヴォルグ
ルスランとソーニャの父。ロシア語でВолг(狼)そのまま。
はじめの一歩のヴォルグ・ザンギエフとは一切関係ない。

■カトレナ
ロシアの女性名Екатерина。史実ではロマノフ朝の女帝エカテリーナが有名。そのままだと高貴すぎな感じだったのでちょっといじって命名。
ゲーム開始時点少し前に故人となっており、オープニングはその葬式から始まるので一部界隈では葬式ゲーと称された

■ワシリー
ロシアの男性名Василийから。
アツマールのコメントに「鷲(ワシ)って入ってるからルスランと同じ一族か?」みたいなのがあったがそんなことはないです……。ただ、ワシはワシリーという駄洒落みたいな自己紹介をさせてしまったことは今でも後悔している。
ぶっきらぼうだが面倒見のいい、老練の狩人


■ゾロクラーヴァ
ラスボスの魔竜。血にまつわる能力を持つ悪竜の為、зло(悪)とкровь(血)から命名。ラストディフェンダーの続章でも少しだけ存在を匂わせる描写がある。
尚、北国狩人物語は1200~1300年代、ラストディフェンダーは1800年代程度のお話なので両者は結構時代に開きがある。
当時の北方国家の都市を相当荒らしまわっていたらしく、こいつを討伐したことでルスランの名前は知れ渡ったようだ。血にまつわる能力を持つのは、クルースニクとクドラクの伝承の吸血鬼クドラクが元ネタなので


【ラストディフェンダー 小ネタ集・名付け編】

■防人 近衛
防人は大昔に九州の防衛に当たった部隊から。名前は君主を警衛する君主直属の役職である近衛兵から。システム的にもシナリオ的も守りが主体のゲームなので、守ることに呪われているような名前を付けた。
ラストディフェンダーの世界に防人という現実のシステムがあるのか、と問われれば知らないとしか答えようが無いが、あの世界は地形的には我々の地球とほぼ同じであり、歴史的にも同じような出来事が連なっているので似たような仕組みはあるものと思われる。
それと防人はともかく、近衛は苗字としてはたまに見るが名前としてはあんまり一般的ではないみたいですね。
尚、基本的に登場人物がたくさん死ぬゲームなので、その死に方も人物間で被らないように気を付けた。
近衛は襲い来る敵の大軍を一人で引き留めて死ぬパターン担当。

■刀堂 兵悟
近衛と対照的なところで「刀」に「兵」と攻めを意識した名前にした。
主人公のライバルが闇堕ちして立ちはだかるというのは良くあるので、正体がバレないように黒騎士と同時に居るシーンを最初に持ってきたのだが、アツマールのコメントには「新しい最高傑作になってそう」というものがあり糞がぁあああ!と思った。
死に様はここは俺に任せて先に行けパターン+敵に操られて主人公と対峙するパターン担当。

■菜摘
なるべく偉そうじゃない名前にしようとして村娘っぽい名前を付けた。
顔を隠した次期主上と出会った直後に登場させることで関連性が無さそうに見せるよう頑張ったのだが……どうだったろう、正体はバレバレだっただろうか?
尚、防人邸で防人・父が「身分の違いはあるが仲良くするように」みたいなことを言うがミスリーディングの伏線のつもりだった。しかし、さりげなさすぎて伏線として機能しなかった模様。
本編、続章と主人公の戦う主なモチベーションとなってくれて感謝しているが、半面結構な重荷を背負わせてしまった。
ラストディフェンダーはゲームとしての構想は完全に終了したが、万が一ゲーム外の展開があるのなら彼女の物語を以って締めくくることになると思う

■烏丸 瞬鋭
苗字、名前共に忍びっぽく素早いイメージで命名。
尚、北国とラストディフェンダーの間に作っていてエターなったステルスRPGの主人公のイメージだったが、そのシステム自体は続章に生かされた。
死に様は、俺が俺でなくなってしまう前に介錯してくれパターン担当。

■神宮領 静
苗字は、陰陽師が属する機関だった陰陽寮から。それを神道っぽい感じに変えて命名。名前は何となくの響きで付けた。
ただ、六家の命名については全員をフルネームで並べたときに苗字と名前の文字数が2文字×2文字で被りまくって平坦な感じにならないように意識はした。静はその中で名前1文字担当枠となった。
〇〇 〇〇(防人 近衛)
〇〇 〇〇(刀堂 兵悟)
〇〇 〇〇(烏丸 瞬鋭)
〇〇〇 〇(神宮領 静)
〇〇 〇〇〇(鬼塚 道十郎)
〇 〇〇(屍 宗玄)
死に様は自分を犠牲にして主人公の命を助けるパターン担当。
アツマールのコメントを見る限りでは、コメントが荒ぶった箇所No1は彼女が成長した姿で登場したときである。尚、二週目以降のチャレンジバトルで彼女が過去にくれた術符を使うとちょっとした会話が発生する。(OP飛ばした場合は4つのうちからランダム)


■鬼塚 道十郎
パワーに優れた一族の為、鬼の字が入った苗字を採用。
名前は道を拓く役目を担うためそこから命名。
死に様は自爆で道を切り開くパターン担当。


■屍 宗玄
軍師担当ということで、表舞台でも裏舞台でも国家安寧のために冷酷に動くイメージから敢えて不吉な姓を付けたかった。「姓」は「かばね」とも読むのでそのまま屍とした。名前は何となくの偉そうな響きで付けた。
死に様は、死んだ後も霊体となって主人公を導くパターン担当。


■ニヤル=クロネア=イルダーン
何かこう、いやらしくてニュルっとまとわりつくようなイメージから命名。
クトゥルフ神話で有名なニャルラトホテプも関連が無いとは言い切れない。
クロネアはネクロマンサーとかのNecroから弄って、イルダーンは国の名前そのままだが、世界地図的にはEuropeあたりにあるので頭文字がEっぽい感じで何となく命名。
鬼畜外道だが本編のみならず続章でも活躍して主人公の行動理由になってくれるので製作者としては割と助かっている


■魔災獣ニュイエ
ラストディフェンダーでは落日とか夜とかは乗り越えるべき敵や障害のイメージなので、夜を意味するギリシャ神話のnyxとかフランス語のnuitからちょっと変えた感じで命名。実は北国狩人物語のゲーム内書物でも東の地のヌエとして言及されているが、別に北国を作っていた段階からラストディフェンダーの構想があったわけではない。皇国ではニュイエが訛ってヌエになったというのは後からのこじ付け。
こいつの変遷としては、太古のイルダーンで暴れる→当時の人たちによって封印されて海に放流される→流れ流れて皇国に辿り着く→大暴れする→最初の帝となる青年が仲間と共に討つ→地下に奉魔殿を建造して監視、その上に帝都を作る……という感じ。
ニヤルは過去の文献からニュイエの存在を知り、その足跡を追う過程で多くの国や人々が犠牲になったのでニュイエはすべての悲劇の原因とも云える

■友恵
最終的には菜摘の友人に収まるので友恵という名前。
兵悟の妻で支衛の母。続章の追憶で兵悟との出会いの辺りのことを出そうとしたが、枠的に厳しいので止めた

■おばちゃん
名前は無い。友恵の出産の手伝いという地味に重要な役割を担う
火事場泥棒の青年の生死で終章の四季庭園でのイベントが異なる。

■火事場泥棒の青年
サブイベントで関わる青年。名前は無い。おばちゃんの息子。彼は最終的に以下の3つの結末を辿ることになる。
・剣術蒐集家のイベントを完遂、かつ防人流を教える
 →最後まで生き残り、終章後に四季庭園に居る
・剣術蒐集家のイベントを未達成、かつ防人流を教える
 →力及ばず天楼の一室で死亡
・剣術蒐集家のイベントを未達成、かつ防人流を教えない
 →火事場泥棒として天楼に忍び込み、一室で死亡

アツマールのコメントを見る限り、天楼で出てきたのが意外らしく結構な数のプレイヤーがイベントを取り逃してしまったと思ったらしく、ストレスを与えてしまった疑惑がある。
続章では生き残りルートを辿ったことになっており、設定的には支衛に防人流の手ほどきをしたことになっている。
その辺りは追憶でやろうとしたが枠的に厳しいので止めた


■神宮領の巫女
静関連のサブイベントで関わる女性。名前は無い。静の没デザインのキャラチップを流用したキャラ。続章では静の後を継いで巫女長として神秘と秘儀の面で力及ばずながら頑張っている。
続章で支衛が使っていた術符は彼女が作ったもの。(流浪の記憶にちょっとだけ記載してある)


■烏丸の忍び
瞬鋭の遺品関連のイベントで関わる忍び。名前は無い。キャラチップだと分かりづらいが男性。続章では黒烏衆の頭目として頑張っていると思われる。支衛の直接の師匠ということになる


■アルトス=アウレリス=イルダーン
特に名前に由来は無く、かなり適当に命名してしまった。
イルダーンの高貴な血筋の出身で剣の達人でニヤルの異母兄の一人。他の兄弟姉妹はニヤルの魔手にかかったが彼は辛くも逃れニヤルの凶行を阻止しようと戦うも破れ、各地で修行しながら皇国に辿り着く。
火事場泥棒の青年の生存ルートの後、皇国に客将として滞在した後に支衛の異国への旅に少しの間付き添っていた。(という設定)
彼はルスランの剣と弓の技を使うが、時代に大きな隔たりがあるためルスランから直接教わったわけではない。多分ルスランの時代に彼と出会った誰かが真似をして、それが伝わったんでしょう


■虚無僧
防人家に避難していた術使いの虚無僧。名前は無い。
元々は道十郎と交流があり、終章ラストの祈念碑イベントでのポエムノートの引き取り先も彼を予定していたのだが諸々の都合でカット。道十郎関連は結構削ったものが多いので悪いことをしたと思っている。


■刀堂 支衛
由来については本編のエンディング参照。
彼がこの世に生を受けることが防人 近衛の戦いの終着点としたので、本編のシナリオを考案する上では、実は主軸になったキャラだった。
当初は本編でも彼が成長した姿で魔の者と戦っているシーンをチラ見せしてシメという形だったが、何というか収まりが悪かったので今の本編エンディングの形に変えて彼の存在自体はほとんどカットした。それが心残りだったので続章という形でしっかり活躍させることが出来て良かった。続章ラストのサブタイトルであるLastingDefender(守り続ける者=支衛)にLastDefender(最後の守護者=近衛)から守る者の意志は継がれ、それはこれからも続いていくよ、という意味を含めてのラストディフェンダーというタイトルだったので。
それはそれとして、英語で最後を意味するLASTが現在進行形になると永遠を意味する言葉に変わるのがロマンチックだったので最後の英語サブタイはこれにすることは本編構想初期からあった。


■アナスタシア
ロシアの女性名Анастасияから。
気を抜くとキャラクターが男だらけになるので一人くらいは新規で女性を入れなければと思って入れた。
自分のゲームは女性がバトルで活躍することはあんまりないので、そろそろ文句言われそう。

■セルゲイ
ロシアの男性名Сергейから。
アクションゲームでありがちな分身する忍者ボスみたいなモチーフが好きなので戦闘ギミックに取り込んでみた。


■ヴァレリー
ロシアの男性名Валерийから。続章のラスボスの役割を担う。
支衛が魂の火を使ったことに呼応して魔蝕の腕を引きちぎって真のタイマン勝負に持ち込むつもりだったが強制敗北イベント、長尺の覚醒イベント、太刀崩しの開眼に魂の火の発動に魔断十文字とラスボス周りはイベント盛りだくさんでTooMuchだったので削った。
生前は一度皇国の武人と手合わせをしたいと思っていたが、それは最期に適ったようだ。

【番外編・刀】

■不動国守
不動の精神で国を守る者の刀、という意味で命名。そのまんまである。
信長の持っていた刀に不動国行という刀があるらしいが特に関係はない。
尚、アツマールのコメントで『HPの可視化も不動国守の能力か?』というものがあったがそういうわけではなく、HPと敵の行動の可視化はあの世界の達人なら可能という設定。支衛は最後の戦闘だけ近衛たちの領域に追いついたことを示す

■桜花一文字
多分元ネタ自体はFFというか沖田総司が使った(創作)とされる菊一文字だと思う。それを何というか性能的にフォーマルで使い勝手のいい標準的な刀にしたかったので刀=日本=桜、という連想で桜花一文字とした。
尚、皇国に広く伝播している桜花一刀流の名は、桜花一文字を携えた大昔の刀堂家の当主が編み出したことに由来する。以来、進化を遂げて様々な技が桜花一刀流に取り込まれている


■双ツ影
フロムソフトウェアの名作アクション、ブラッドボーンにハマっていた時にオリジナル仕掛け武器の妄想をしていて思いついたもののひとつ。
対空メインの刀なので素早く敵を捉えるイメージと、忍び刀と連結した鎖鎌という二つでひとつの武器であることから命名。
ゲーム中には伺い知れないが、忍び刀と柄頭を繋ぐ鎖は伸び縮みし、くっつく機構になっている。

■ヤト
他の刀より霊力寄りの性能であることから、名前に刀が入ってる日本の伝承に登場する夜刀神から命名。

■六道丸
仏教の概念である六道から。
パワー型の大太刀の力強いイメージと、鬼塚の姓から鬼断ちの名を付け加えた。

■彼岸
回復の出来る刀。屍家と同様に表と裏、命と死を司る刀として命名。元々は「骸」という名前だったが
死のイメージが強すぎる名前だったので途中で改名。一時期名前がゲーム中で混じっていた。今は流石に修正されていると思う。
尚、六家のときと同様、以下のように刀を並べて表記したときに文字の長さがなるべくバラけさせ、すべてが漢字にならないように命名した。
名刀"不動国守"
名刀"桜花一文字"
飛刀"双ツ影"
退魔霊剣"ヤト"
鬼断ち"六道丸"
冥刀"彼岸"

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