ロマサガ2リベンジオブザセブン(PS5版)の感想

クリアした&暇だったので書いた。面白い部分は他の人が書いてると思われるので不満があった部分のみ書く。

・属性耐性が閲覧できない
炎耐性とかって見れないのか?

・せんせい
リメイクに関してロマサガ2に関係ない要素をぶちこんできて世界観を台無しにすることを危惧していたがこれがまさにそれ。収集要素入れるにしても原作に関係ないキャラでやらないでほしい。しかも探したときの恩恵が無視できないほど強すぎる上に脈絡がない。国政とかロマサガ2本来の要素に落とし込めなかったのか。宝箱のミニマップ表示とかはデフォ搭載で良いし他のRPGは大体そう。開発速度アップも術法研究所や鍛冶屋のアップグレードの方が納得感ある。しかも全50箇所で畑に埋まってたりとか壺に入ってたりとか動物にしがみついてたりとか個性的な隠れ方をしているのもイラつく。わざわざ手間暇かけて丁寧に世界観を壊すな。

・武器のデザインがダサイ
全体的に子供向けの玩具のようなデザイン。

・武器選択できない
同じ種類の武器装備したときに攻撃力が高い方が勝手に使われる。固有技閃きたいときに不便

・陣形習得が不便
快適さを現代に合わせている印象だったのに何故か対応するクラスを皇帝にしないといけない仕様は継続。陣形もったクラスを仲間にできるようになったらクラウンで開発できるような国政要素に落とし込めなかったのか?戦術研究所とか

・女キャラが可愛くなりすぎている
萌え系っぽすぎる。嫌いじゃないけどロックブーケを倒すのが声優の熱演もあり結構つらかった。
あとラスボス戦でロックブーケに「にゅっ!」て言わせてたのは何だったの?ふざけてる場合じゃないだろラスボスだぞ!

・弱点突いて連携ゲージ溜めて撃つゲーム
極言だけど戦術がコレに集約されてそこが浅い。分かりやすくはあるけどオクトパストラベラーのブレイクみたいで好きじゃない。連携を撃つタイミング自体はこっちの戦術に委ねられているのでアレよりはマシだが、敵の弱点を突いてどうのこうのはもう飽きた。せめて弱点以外を突いてもゲージが伸びてくれるならまだマシだったかもしれない。弱点を突けない攻撃が一気に無価値な行動になるのがとにかく好きじゃない。
連携はランダム要素なくなって仕様自体変わってるけどタイムラインを操作して遅いキャラを加速して引き上げるのは戦術感あって楽しい

・ただ敵が強くなるだけの高難度
ベリーハードとロマンシングの内容がただひたすらに数値上敵が強くなるだけで面白くない。
これならオリジナルとベリーハードの間にもう一個普通のハード作って引継ぎ無しでプレイした方が楽しそう。
とうか引継ぎ内容を項目別で選ばせてほしい。アビリティとせんせい発見だけ引き継いで自由に遊びたかった

・ひらめきの可視化
これは記憶が定かじゃないけどスカレーレットグレイス辺りから閃きが視覚的に分かるようになっていた気がするので特に今更批判したいところではない。だがオプションでON/OFFできることが気に食わない。
某所で「閃きの可視化によって閃く可能性がある行動したのに閃かなくて損した気持ちになるゲームになってしまった」みたいな批評があってなるほどと思った。この辺りはオプションで変可能だけどこれだけ便利な機能ならON一択しかないし、そもそも利便性や個人差の是正ではなくゲーム体験が根本的に変わる設定をオプションにするのは信念を感じない。これを閃きの可視化が嫌ならOFFにしろってのは暴論かなと思う。ON固定で良い。タイムラインの可視化も同様。

・七英雄の過去がショボい
裏設定として七英雄とタームが戦ってたのは知っていたけどそれがしっかりと語られた。が、これがクオリティが微妙な3D人形劇で行われると何かショボい。脳内ではゴッドオブウォー張りの神話級の大軍バトルが繰り広げられてその中で七英雄が八面六臂の活躍をしていると補完していたが、実際にゲーム中のイベントとしてアウトプットされたのは7人がタームの巣穴にもぐって戦っただけという、ひとつの軍隊のひとつの部隊の活躍レベルの話だったとしか思えない(一応他部隊も居る描写はあったが)。テキストで散々タームやばい世界やばいって言ってたのとのギャップもあってショボさが際立つ。大変動とタームが無関係というのも主題がとっちらかってる気がする。
そもそも七英雄の過去は原作のテキストの粒度で十分補完できていたので大部分が余計に感じてしまった。が、今作では彼らの当時の感情が割と細かく描写されている。それによって彼らは英雄から人間になってしまったのだ。七英雄を英雄から人間にすること、これこそがおそらく今作のリベンジオブザセブンという副題が付けられたロマサガ2の狙いなのだとは思うが、原作での彼らの得体の知れなさが魅力だと思っていたのでそこは好みに合わなかった。言葉少なく、それでもにじみ出るクジンシーの卑怯な小物感。氷海で戦うと一言もしゃべらないスービエ。妖艶な美女なのか少女なのか分からないロックブーケ。マジでモンスターを吸収することしか興味なく、かといって無視すると怒るダンターグ。珍しく紳士的なノエル。なぜ麻薬作って金を稼ぐ方向に行っちゃったのか分からないボクオーン。男なのに女体という同化の法の歪さをビジュアルで分からせてくれるワグナス。総じて七英雄という大仰な名前に反するどこかコミカルなのに残酷で何を考えているか得体の知れない連中。それこそが彼らの魅力だった。だが人間であった頃の感情がしっかり描かれてしまうとその辺りのミステリアスな魅力というのはどうしても薄れてしまう。やたら伏線張って謎を散らばらせて期待を煽った物語の種明かし部分が期待に反して大したことなかったときと近しい感情を抱いてしまった。
サガの魅力として短く端的で切れ味鋭いテキスト感、というのがあると思っているのだがそれに反して語りすぎている、というのもやや残念。

・大神官
一番の不満点。どう考えても最後までプレイした人間がしばきたいのはドレッドクイーンじゃなくてコイツ。
七英雄リベンジできてないじゃん…ここまで七英雄掘り下げるならリベンジオブザセブンさせてやってくれよ。

以上。上記の不満点を除けば素晴らしいゲームでした。
特にエンディングでの今までの仲間との振り返りは最高でした。ここ数十年のスクウェアエニックスがリリースしたゲームの中で一番面白かったです

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