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ジオテクノロジーズ ジオモビリティ2023

2023年4月27日、東京都港区のコンラッド東京にて、ジオテクノロジーズ株式会社(元、インクリメントP株式会社。代表取締役社長 CEO 杉原博茂氏)によるセッション「ジオモビリティ2023」が開催された。

世の中にバラバラに存在するビッグデータを自社の技術力によって結び付けてサービスとして提供する、というひな形は特に新しいものではないが、ジオテクノロジーズはAI技術を用いて「人流」というテーマを前面に出している。

その一つの成果として、一般道でも5分単位で予測できる「AI渋滞予測モデル」を開発。本年1月に実施された実証実験の結果、15分後と60分後に自分の車が何km/hで走っているかを予測した結果、15分後が92%、60分後が88%の精度で誤差±20km/hにおさまる精度を示した。
また、同社が保有する280テラバイトにも及ぶ走行画像の解析から、AIを用いて歩道の安全性を5段階で判定、危険性を識別できるAIモデルの開発に成功している。これらの技術・データは、今後のスマートシティ・MaaS開発事業者にとっても朗報だといえよう。

ジオテクノロジーズは一方で「ポイ活アプリ」の世界にも参入している。今回提供開始を発表したのが、「みん歩計~みんなの歩数計~」。複数の人たちで各自が歩いた歩数をグラフで共有するシステム。仲間同士やコミュニティ内でデータを共有することで、互いの健康状態の「ゆるやかな見守り」にも通じる。もちろん同社が得意とするポイント機能も用いることができ、グループ共有の貯金箱にポイントをためることも可能。今後、様々なウォーキングイベントなどでの活用も期待される。

このようにさまざまな技術開発を行う同社だが、「ビジネスアイデア エントリーシート」なるものを公開した。

これは、多様化・細分化した社会のさまざまな場面において、「こんなことをしたい」といった要望を直接書いて相談してもらおうという試みだ。G空間ビジネスの顧客領域はあまりにも広くなってきた昨今、営業マンの直接の活動だけでは拾いきれない具体的な要望をくみ上げようという試みだ。

地図データ・各種ビッグデータ・開発技術力を備えた同社の今後の動きに注目していきたい。


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