実況パワフル俺 〜信濃グランセローズ編 最終話〜
時は2017年6月
とある時期から10打席ノーヒットみたいな時期があり、それを機に急にスタメンから外され始める。
しかし打率も3割後半あるし、外される程かとは思ったものの、今思えば仕方ない部分もそれなりにあったのかもしれない。
ただ、代わりに使われてる選手が打率1割台という事実に納得がいかなかった。1度のみならず何度も。
それなら俺の方が打つから俺を使えよ。
と思っていたが、まあこれが言う事を聞かない人間の懸念点である。
とはいえ、時間が無い。
こんなとこでベンチに座ってる場合じゃない。
そして、6月下旬
オリスタでのvs石川ミリオンスターズ戦
石川の先発は未だに嫌いで仲の悪い、後のチームメイトでもある近藤俊太郎。
きもいな〜って思いつつもピシャピシャに抑えられる。
そしてその様子をベンチから眺めながら、試合後にぼんやりと考え始める。
「そうだ、移籍しよっかなぁ。。。。」
その後ちょっとムカつくことがあり
※この辺の細かいとこを有料版でいつか書きます。。笑
「そんなんだったら移籍してやる。」
という決意に変わるのである。
ちょうど前期が終わった頃だったので2日休みを与えられた。
2日もやることないので実家に帰ることにした。
その帰路の中で意志を固め、翌日即行動に移した。
まず会長と社長に
「移籍させてください」
そう電話で伝えると、状況をある程度察していたのかは不明だがすぐに承諾をもらえた。
自由契約になるか、ウェーバーをかけてもらうかの2択になったので、迷わずウェーバーをお願いした。
その後長野へ戻り、練習日に急にスーツで登場し、事情の知らない選手一同、監督コーチ含め唖然としていた。
もうここまで来たら戻れない。突き進むのみ。
なぜここまで思い切った行動に出たか。
何故かと言うと、ある程度獲ってくれるところがあるという算段があったからである。
当時、自分の中でおそらく手を挙げてくれるであろう球団が石川、群馬、滋賀という予測を立てていた。
ある程度成績は残していたので、外野の枚数が少なくレギュラーが確定していない球団という分析の元、そういう決断をしたまでにある。
そうすると実際、石川と群馬が最終的に獲得に動いてくれた。
各チームから連絡があり、話した上で好きな方を選べる。ある意味贅沢だなぁ、と思いつつ、心の中ではもう既に決めていた。
即決で石川ミリオンスターズだった。
群馬に非があるわけではない。井野口さんやカラバイヨ、速水といった大砲から学べることも沢山あったであろう。それに独立リーグに入る前からも何度も接触してもらっていて本当に感謝しかない。
それよりも、それよりもだ。
元々独立リーグに行くなら石川ミリオンスターズに行きたいという気持ちが強かった。
NPBへの輩出量、ユニフォームのカッコ良さ。その2点のみではあるが憧れがあった。
まず窓口として連絡をくれた納谷さんに即返答をし、すぐ移籍が決まる。
勢いのみでここまでの決断をした行動力は実は今も生きている。
この経験が後々の成功体験であったからなのは間違いない。
約1年住んだ長野県中野市に別れを告げ、新たな地、石川県金沢市へと向かう。
〜次回、石川ミリオンスターズ編〜
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