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実況パワフル俺 〜TOKYOMETS編 最終話〜


BCリーグのテストも終わり、指名漏れとなった川村はMETSに残留を決める。


と、同時に副キャプテンを任される。


キャプテンは皆さんお馴染みのマイメン、マーティンこと高橋将人である。

プレー中にカメラ写りを気にしたり、ファンに向けるサービス精神的なエンタメ性というのは彼の影響が大きかったのではないかと思う。

カメラ写りはそこまで気にしてる余裕なかったけど。。。。。。


ただ新人として入ってきた一年前とは違う。

自分がチームを引っ張る側になったからには

「圧倒的な結果」

これで引っ張っていくしかない。


まずはクラブ選手権に出場する為に4月の東京と予選で勝ち抜く。


その為に圧倒的な結果を出すことにフォーカスした。


平日は毎日仕事。19時くらいに帰ってきては毎日自主練とジム、気づけば寝る時間。


水曜夜は仕事終わりにチーム練習。土日は練習or試合。


なので休日など存在しない。


一度挫折したやつは休んでる場合じゃない。そう言い聞かせた。


そんなことをしていれば結果も勝手に付いてくる。


迎えたクラブ選手権東京都予選。府中市民球場


相手はWIEN‘Z


強いか弱いかもよく分からなかったが、先発ピッチャーが高校時代プロ注目だったらしい。若い選手だった。


左投げオーバーのオーソドックスなタイプ。


まあプロ注目だったといわれて

「なるほどな〜」

と言った感じだった。


そして初回、先頭のマーティンが出塁。


ナイス先頭。さすが。


そして2番川村。


もちろんバントなんかしない。


その初球、インハイに来た真っ直ぐをぶっ叩く。


打球は弾丸ライナーでスタンドに一直線。


まさに一瞬の出来事だった。


先制の2ランホームラン。


覚醒した川村、これだけに終わるはずもなく


3打席目もインコース低めのスライダーをすくい、左中間ネットに突き刺さるホームラン


人生初の1試合2発。


完全に「ゾーン」に入っていた。


試合は勝利。


このまま自身もチームも勢いで行けるかと思っていたが、次戦のゴールドジム戦で完敗。自身も1安打に終わる。


ああ、負けちまった。結局肝心な相手に結果を残すことができなかった。


次は都市対抗予選というものがあるが、東京都のクラブチーム的には都市対抗予選で2次予選まで行ったとしても全国トップクラスの名門企業チームがひしめく東京都では本戦に出るのは至難の業だ。

ただ稀にクラブチームが企業を倒しかけたり倒したりすることがある。


負けて当たり前くらいのクラブチームのメンタルvs絶対に負けてはいけない企業


という構図は実力以上にパフォーマンスに影響が出るのであろう。

サッカーの天皇杯では特にあるあるだ。特にマリノスvs市立船橋の試合みたいなやつ。

という面で、今回のハナマウイはすごい。

ほぼ企業チームみたいなものではあるが、創部して間も無いチームが企業チームを倒してあの地区を勝ち抜くというのは至難の業。


まあ話を戻すと、2次予選に進めば全国トップレベルと試合が出来るという魅力もあるかもしれないが、クラブチームとしてはクラブ選手権で敗退するというのはシーズンが早々に終わってしまうようなものである。喪失感がすごい。



そして時は5月。


そう5月である。


とある日の練習後、その後の活躍を聞きつけたとある球団より正式オファーが来ることになる。


※回想シーン。2月トライアウト

「選手として獲るから5月に来てくれ」



(えっ、、、、あの話本当だったんだ..........)


もう今シーズン、大きな大会が終わってしまった俺は「今年ドラフトにかかるなら、このタイミングしかない。」と思い、入団を決意。


そう、その球団が後に入団する

「信濃グランセローズ」


である。


超絶怒涛の1年半。

大学中退、ニートを乗り越えて

この1年半、メッツに捧げてきた時間は間違いなかった。

あの時ゴールドジムや、他のチームを選んでたらと思うとかなり恐ろしい。どうなっていただろう。

最高の選択だったと思う。


いろいろ迷惑もかけたがいつかは恩返しできるといいな。プレイヤー?うーん🤷‍♂️



次回、BCリーグ 信濃グランセローズ編









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