姉妹ランチ冬の陣
三姉妹長女のわたし、すぐ下の妹とお互いの誕生日が近くなるとランチする習性がある。妹は1月生まれ、わたしは夏。年末のうちにお店の候補を2つ挙げると、妹はコスパの良い方を選んだ。たとえ年に一回のアネキの奢りだとしても、ランチならこんくらいが相場でしょ、っていう感覚を忘れないのはさすがである。横浜のイタリアン「カステリーナ」を予約。生ハムグリッシーニ、ゴルゴンゾーラムース、七草粥をイメージした穀類のスープ、ラザニアにドルチェとカフェで2000円弱はお得だった。お互い喋りたいことが山盛りなので、熱々のラザニアはすっかり冷めちゃうんだけどね。
我々にとって去年の重大事件は、一番下の妹が「彼氏と同居する」と言い出したこと。私は年始に実家で初対面したが、妹はまだ会ってない。どうだった?と聞かれ、気配りの人だったよ、と返事した。
一番上の姉夫妻に挨拶するというシチュエーションに備え、彼は珈琲豆と高級チョコレート菓子を携えてきた。わたしの夫は珈琲が好きで、その日もお気に入りの珈琲豆を持参し、実家のキッチンで淹れてみんなに振る舞っていた。うちも持ってきたんだよー、と妹が言い、ふーん?と手渡されたパッケージを夫が二度見する。「え?パナマ エスメラルダ農園 ゲイシャ?こりゃ淹れなきゃじゃん」慌てて再度お湯を沸かす。希少種で、高額な事で有名な珈琲だ。焙煎屋が頑なにローストレベル1(めちゃ浅)を譲らず、いや4がいいんだけど、と言い争ったものの負けたらしい。酸味が高く華やかで素敵だった。
すると妹、「あの紙パックにはいってたやつ?わたしその後実家に行って、すごい贅沢に使っちゃったよ。知らなかったー。。」と天を仰ぐ。飲みやすくてごくごく飲んじゃった、と顔しかめて言うのが可笑しい。
プレゼントは、最近家で良く着てるというChampionのトレーナーと、PLAZAの輸入菓子やらスキンケアやらバスボムやらをざくざく詰め合わせたやつ。カラフルでポップな小物を袋ぱんぱんにしてくれるのが妹のスタイルなので真似している。わーい、と覗き込みながら、あっ、これは食べられないよーと返された蜂蜜使用のお菓子。離れて暮らして長くなると、食べ物の好みの変化をキャッチできなくなるもんだね。改めて、醤油と海老がだめだよね?それと蜂蜜と、あと何かあるっけ?と聞いたら「シャコ」だって。シャコなら間違ってプレゼントすることは少なそうで良かったよ。
老齢の父母のことは心配ではあるけど、妹も昨年末から新しい自己表現にトライしはじめたそうだし、元気で楽しく過ごせる一年になるように願う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?