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学校心理士倫理綱領

前文
学校心理士はすべての人の基本的人権を尊重し、活動の対象となる人々の成長発達のために学校心理士の専門的力量を発揮するよう努めなければならない。そのために、学校心理士は活動の対象となる人々に与える影響の重要さを認識して、社会的責任と人間としての道義的責任を自覚しておかなければならない。以上の精神に基づき、以下の条項を定める。

【人権の尊重】
第1条 学校心理士はその任務の遂行にあたって、幼児・児童・生徒ならびにその家族あるいは関係するすべての人の基本的人権を尊重し、その人の人格を傷つけたり権利を侵したりしてはならない。

【責任の保持】
第2条 学校心理士は自らが行う学校心理士としての活動に関して、社会的、人道的責任を持たなければならない。

【心理教育的援助サービスの実施と介入への配慮と制限】
第3条 学校心理士が心理教育的援助サービスを実施するとき、対象者の心身の状態や環境条件を十分に配慮し、対象となる幼児・児童・生徒ならびに、その保護者、教員等に専門的業務の範囲や限度を越えた介入をしてはならない。

【秘密保持の厳守】
第4条 学校心理士はその活動の性格上、幼児・児童・生徒ならびにその関係者の個人的、内面的側面にかかわることを避けることができないが、その活動を通じて知り得た事項やその内容を心理教育的援助サービスの活動として必要不可欠の範囲を超えて漏らしてはならない。

【研修の義務】
第5条 学校心理士は自己の学校心理士としての資質と力量をつねに高い水準で保持するよう努めなければならない。そのために、学校心理士は学校心理学の新しい研究や知見などの動向に積極的な関心を持ち自ら研修に努めなければならない。

【研究と公開】
第6条 学校心理士は、学校心理学に関する研究を行う際には、その対象に対して不必要な負担をかけたり、苦痛や不利益を与えることをしてはならない。また、その研究成果の公開に当たっては学問的に公正であり社会的責任が明白でなければならない。

【倫理の遵守】
第7条 学校心理士は本倫理綱領を十分に理解し、遵守しなければならない。


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