ミケの編んだセーター。
夏だけど、セーターの話である。
ミケという少女がいた。こんな夏の頃に出会った。
ミケはでーもんのことが好きになったらしい。自然とでーもんも、ミケに恋をした。
そのことをマッタに話した。するとマッタは急に不機嫌になった。
ミケとでーもんが付き合うのは俺が許さない。でーもんの彼女は俺が決める。
そして、急にマッタは浮かれていった。
あーあ、早くミケ、俺のセーター編んでくれねーかなー。
それからマッタはミケとデートを繰り返すようになった。
冬になる前にマッタはミケの編んだセーターを着ていた。
ミケとマッタが仲良くしているうちに、ボロボロになっていく少女が二人いた。
マッタの彼女は全然相手にされなくなったからと、他の彼氏を作って去っていった。
それから、ミケの友達のカナエも全く無視されていてふてくされていた。
でーもんは、カナエにマフラーを編ませた。クリスマスの夜、ミケとマッタが二人で歩いている後ろでカナエがひとりとぼとぼと歩く。
カナエがでーもんを見つけて嬉しそうな顔になって、マフラー編めたよと叫んだ。
すると、何故かミケが大泣きし始めた。