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善意のナイフ

10年来の友人がいる、社会人になってから親しくなって何度も一緒に旅行するぐらい気心の知れた仲だった。
ですがこの双極性感情障害になってから少し距離を置かせてもらっています。
どうにも彼女からの言葉が私の心にグサグサと傷跡をつけてくるのです。
キッカケというか決定打になった出来事があったのですが、まあ私が希死念慮が一番酷い時にLINEで何気なく「私の友人も◯殺しそうなんだけど止める方法ある?」みたいなことを聞かれたわけです。

知るかよ、とは書きません。
色々詳細を書いてありましたが私自身が引きずられかねなかったのでLINEもよく見ませんでした。
ただ私自身の調子が極限に近いこと、素人が迂闊に触れてよい問題ではないこと、可能ならばすぐに医療機関にかかることをおすすめしました。
あと精神疾患だからといって一概に同じことはないので今後はそういった話題を振らない方がいいと念押ししました。
我ながらよくアドバイスしたと思います。

友人からは「生きていて欲しい」と言葉をもらいましたが、正直なところ精神疾患を持ってると知りながらそういう話題を振ってきた時点で薄っぺらいなと思ってしまいました。
心が狭いかもしれませんが、私は私の感情に正直でいることを決めたのでその日から友人は私の中で「距離を置く」カテゴリに入りました。

友人に悪意は微塵もありません。
善意からその私が知らない友人を助けたくて首を突っ込み、抱えきれなくて「精神疾患持ちの」私に相談してきたのでしょう。
それでも私にとってその善意はナイフでしかなく、背後からブスリと刺されたような感覚だったのです。


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